ハノイ在住の私が、データ・外務省情報・エリア別の危険度・リアルな体験からまとめた。
凶悪犯罪の心配はほぼゼロ。ただしスリ・ぼったくり・ひったくりは「起こる前提」で動くべき街だ。何を、どこで、どう気をつければいいか、この1記事で全部わかる。
ハノイの治安レベル|データで見る「本当の安全度」
Numbeoの安全指数
まず、数字で確認しよう。
都市の安全度を世界規模で比較できるNumbeoの最新データ(Numbeo – Crime in Hanoi、2025年12月27日時点・過去5年間の利用者投稿ベース)で見ると、ハノイの安全指数は66.24ポイント。犯罪全般のレベルは「Low(低い)」と評価されている。
他都市と並べるとこうなる。
| 都市 | 安全指数 | ひとこと |
|---|---|---|
| ダナン | 76.24 | ベトナム国内では最も安心感がある |
| 東京 | 約75 | 世界トップクラス |
| ハノイ | 66.24 | 大阪〜名古屋あたりの感覚 |
| ホーチミン | 49.64 | やや注意が必要 |

ただし、Numbeoは利用者投稿ベースの体感データであり、都市の規模や回答者の母数が異なるため単純な優劣比較はできない。数値上ダナンが東京を上回っているが、都市管理体制や防犯インフラの整備度は日本とは異なる。あくまで「旅行者が体感する安心感の目安」として参考にしてほしい。
ハノイは「東南アジアの中では治安がいい部類」——これはデータが裏付けている。日中に街を歩く安全度は81.74(Very High)、夜間は59.23(Moderate)。昼間はかなり安全で、夜は「少し気をつければ問題ない」レベルだ。
暴力犯罪への不安度は25.36(Low)、人種・性別による攻撃への不安度は11.76(Very Low)と非常に低い。つまり、ハノイで怖いのは「命の危険」ではなく、スリ・ぼったくり・ひったくりといった軽犯罪だ。この区別は大事なので覚えておいてほしい。
外務省の安全情報
外務省の海外安全ホームページ(2026年3月更新)では、ベトナム全土に対して危険度レベルの引き上げはなし。つまり「特段の危険情報なし」の状態が続いている。
ただし、同ページに掲載された2025年のベトナム全国の犯罪件数(公安省発表)は以下のとおり(ハノイ単体の数字ではない点に注意)。
- 犯罪発生件数:47,713件(逮捕者74,426人)
- 薬物犯罪発生件数:21,998件(逮捕者44,354人)
- 薬物押収量:ヘロイン276キロ、マリファナ約1.3トン、合成麻薬4.4トンと210万錠等
外務省はまた、2024年6月にホーチミン市内で邦人男性が刺殺される事件が発生したことにも言及している。ハノイ市内での重大事件ではないが、ベトナム全体として「安全だけど油断はするな」というトーンは強まっている。
なお、外務省のベトナム領事メール一覧では、現地で発生したトラブルや注意喚起が随時配信されている。渡航前に「たびレジ」に登録しておけば、これらの情報を日本語でリアルタイムに受け取れる。
住んでいる実感としても、凶悪犯罪に巻き込まれる心配はほぼない。ただ、「日本の感覚」で財布やスマホを無造作に扱うと、確実にやられる。ここがハノイの治安を語るうえで一番大事なポイントだ。
ハノイの治安マップ|エリア別の安全度と危険な場所

「ハノイの治安」といっても、エリアによってまるで違う。安全なエリアと注意が必要なエリアを整理しておく。
安全度が高いエリア
ホアンキエム湖(大教会〜オペラハウス周辺)
外資系ホテルやカフェが集中するエリア。夜遅くまでライトアップされ人通りも多い。ハノイで初めて泊まるなら、まずここが安心。
ただし、これは実体験だが、ホアンキエム湖周辺では「どこから来たの?」「日本が好き」「日本はサッカー強いよね」とフレンドリーに話しかけてくる人がいる。しばらく会話した後に「実は今お金がないからお金が少し欲しい」と切り出されるパターンがある。話しかけられること自体は怖がる必要はないが、お金の話が出たら丁寧に断って離れること。
バーディン区(日本人街・大使館エリア)
日本大使館やリンラン通りの日本人街がある行政エリア。政府機関や各国大使館が密集しているため警備水準が高く、駐在員の家族が多く住む。雰囲気も落ち着いている。
ただし、外務省の安全対策基礎データではキムマー通りやリンラン通りが「スリ・ひったくり等盗難被害多発地域」に指定されている。エリア全体の治安は良好だが、日本人が多いことで逆に日本人を狙ったひったくりが発生しやすい面もある。夜間の歩きスマホや無警戒な歩行は避けたい。
西湖(タイ湖周辺)
外国人居住者が多い高級住宅地。湖沿いのカフェやレストランがのどかで、ゆっくり過ごしたい人向き。観光の喧騒から離れた穏やかさがある(西湖エリアの魅力と楽しみ方)。
注意が必要なエリア
旧市街(36通り)
ハノイで一番エネルギーがある場所であり、一番スリが多い場所でもある。昼は比較的安全だが、ナイトマーケットの時間帯(金〜日の夕方以降)は人混みに紛れたスリに要注意(旧市街の歩き方・36通りの正体)。

ドンスアン市場
ハノイ最大のローカル市場。通路が狭く人とぶつかるのが日常なので、その隙にバッグを狙われやすい。天秤棒を持った物売りの「フォト商法」もここが多発エリア。

ターヒエン通り(ビアホイ・コーナー)
夜の旧市街で最もにぎわう飲み屋街。「治安が悪いエリア」というわけではなく、欧米系の観光客と地元の若者が集まる活気ある場所だ。ただし混雑時にスリが発生しやすく、一部で違法薬物の勧誘や違法賭博への声かけも報告されている。
現地のベトナム人はグループで飲む、知らない人から飲み物を受け取らない、異変を感じたらすぐ離れるといった行動を自然にとっている。酔った状態での貴重品管理は特に注意。

避けたい場所・時間帯
ロンビエン橋(夕方以降)
昼間はフォトスポットとして人気だが、夜間は照明が少なく人通りも大きく減る。一部で治安上の懸念を指摘する声もあるため、観光目的であれば日中の訪問が無難。

旧市街北側の路地裏(深夜)
旧市街でも南側は夜遅くまで人通りがあるが、北側の細い路地は22時を過ぎると急に人気がなくなる。ハノイは深夜になると多くの店が閉まり、裏通りは驚くほど静かになる。
電灯の少ない住宅密集エリア(全般)
ハノイには無数の路地(ヘム)があり、奥に入ると街灯がなく暗い場所も多い。生活圏なので基本的には安全だが、夜間に不慣れな旅行者が一人で入り込むのは避けたい。
ハノイで実際に多いトラブルと対策
① スリ・置き引き|旧市街と市場が最多

ハノイ在住者が口をそろえて言うのは「iPhoneの盗難が多い」ということ。犯行グループはチームで動くことが多く、ひとりが注意をそらしている隙に、別のひとりが盗む。
実際、2026年3月には在ベトナム日本国大使館が旧市街エリアを中心にスリ被害が多発しているとして注意喚起を配信している。
大使館に寄せられた報告では、夕方頃に旧市街の市場で買い物中、肩に掛けていたトートバッグから現金等の入ったポーチを抜き取られたケースや、ナイトマーケットを散策中にリュックサックを開けられて貴重品を盗まれたケースがある。
大使館は「犯人は代金支払い時等に財布を取り出す状況を見ている可能性がある」とも指摘しており、買い物に必要な金額以上の多額の現金を持ち歩かないことを推奨している。
被害が多い場所: 旧市街(ナイトマーケット時)、ドンスアン市場、ハンガイ通り周辺
対策:
- リュックは前に抱える。背中側のファスナーは狙われる
- ファスナー部分に施錠するか、カラビナ等で簡単に開かないようにする
- スマホをテーブルや椅子に置かない
- バッグを置いたまま席を立たない(カフェでも)
- ポケットに財布・スマホを入れない
- 後ろから近づいてくる不審な人や集団には警戒する。日本語で話しかけてきても油断しない
② バイクによるひったくり|歩きスマホは注意
「バイクの街」ハノイでは、すれ違いざまにバッグやスマホを奪うひったくりが発生する。車道と歩道の境目があいまいな場所が特に危ない。
外務省の安全対策基礎データでも、日本人街(キムマー地区、リンラン地区)を中心に、携帯電話やセカンドバッグ等を持って歩いている人を狙い、後方からバイクに乗った犯人が追い越しざまにひったくる事例が確認されていると記載されている。
対策:
- 地図を見るときは店内か壁際に寄って立ち止まる
- バッグは車道と反対側(建物側)に持つ
- ショルダーバッグは斜めがけにして体の前に
一瞬の油断が命取りになる。「歩きスマホ厳禁」はハノイでは冗談でなく、本気の自衛策だ。
③ お釣りトラブル|ベトナムドンの「ゼロの多さ」を狙われる
ベトナムドンは桁が大きい。50万ドン(約2,980円)と5万ドン(約298円)の見分けがつかない旅行者は多い。これを利用して、意図的にお釣りをごまかす店や個人商店がある。
「お釣りがない」と言って差額を返さないケース、高額紙幣を渡したのに低額紙幣だと言い張るケースもある。
対策:
- 少額紙幣(1万・2万・5万ドン)を常に多めに持つ。 これが最強の自衛策
- 両替時に小さい紙幣を混ぜてもらう(ハノイの両替おすすめガイド)
- 支払い前に紙幣の額面を相手に見せて確認する
地元の人も日常的にやっている。「細かいお金を用意する」のは、ハノイ生活の基本スキルだ。
④ タクシー・シクロのぼったくり|Grabで大半は防げる
メーターを使わない、遠回りする、お釣りを返さない——ハノイのぼったくりタクシーの手口は古典的だが、いまだに後を絶たない。観光用三輪自転車のシクロも同様で、乗る前に合意した金額と違う額を請求されることがある。
対策:
- 移動は原則Grabを使う。料金が事前確定し、ドライバー情報も記録される(ハノイでのGrabの使い方・料金相場)
- Grabが使えないときは大手タクシー「Mai Linh(緑)」「Taxi Group(白)」を選ぶ
- 流しのタクシーに乗る場合は「メーターを使って」と必ず伝える
- シクロは乗る前に料金を明確に交渉し、できればスマホのメモに書いて見せ合う
Grabの普及でこの問題はかなり減ったが、空港やホテル前での客引きタクシーにはまだ注意が必要。
⑤ 客引き・押し売り・フォト商法|断って歩き続ける
ハノイの旧市街では、手を変え品を変えた客引きに遭遇する。在住者や友人が実際に見聞きした手口を紹介する。
- 天秤棒フォト商法:「写真を撮ってあげる」と近づき、天秤棒を肩に載せて撮影後に高額な果物代を請求
- 靴磨き押し売り:「靴が汚れている」と言って勝手に磨き始め、高額請求
- 花・線香の押し付け: 寺院周辺で「幸運をもたらす」と差し出し、受け取ると料金を請求
- 「無料体験」商法: 路上マッサージや手相占いが「試食だけ」「体験だけ」と言いつつ、後から料金を請求
私自身、ハノイへ初めて来たとき、旧市街でバイクに乗ったふたり組のお姉さんに「バイクの後ろに乗ってみない?」と声をかけられ、面白そうだとホイホイ同乗したら、怪しいビルに連れて行かれて高額請求された苦い経験がある。
対策はシンプル: 関心を示さない。笑顔で「No, thank you」あるいはベトナム語で「Không, cảm ơn(ホン・カム・オン)」と言って、立ち止まらずに歩き続ける(旅行で使えるベトナム語フレーズ)。曖昧な態度は「まだいける」と思わせるだけ。毅然と断ることが、結果的に一番スムーズだ。
⑥ 昏睡強盗|見知らぬ人との飲食に注意
外務省の安全対策基礎データには、自宅やホテルに見知らぬ女性を連れ込んで飲食をしたところ意識を失い、目覚めると所持金がすべてなくなっていたというケースが報告されている。
対策:
- 見知らぬ人物からの誘いには軽々しく応じない
- 初対面の人物と安易に飲食を共にしない
- 特にターヒエン通りやバックパッカー街周辺で声をかけてくる異性には警戒する
⑦ 闇バイト・特殊詐欺|「高報酬」の誘いに絶対乗らない
近年、「短期間で多額の報酬を得られる」というSNSの求人に誘われ、ベトナムで犯罪に加担させられる日本人のケースが増加している。外務省は2026年3月更新の安全対策基礎データで、この問題を独立した項目として取り上げている。
- 「かけ子」として特殊詐欺に加担させられるケース: 渡航後にパスポートを取り上げられ、監禁状態で詐欺電話をかけさせられる事案が報告されている
- 違法薬物の運び屋:「荷物を届けるだけ」と言われて引き受けた結果、大麻等の薬物所持で現地警察に拘束される事案が発生している
ベトナムでは薬物犯罪は極めて重く処罰され、罪状によっては終身刑や死刑が適用される可能性がある。「知らなかった」は通用しない。SNSで見かける「海外で高報酬」系の求人には絶対に応募しないこと。
⑧ 航空機内での窃盗|収納棚から貴重品を抜き取られる
外務省によると、ベトナム発着の航空機内で、頭上の収納棚に入れたバッグから現金やクレジットカードが抜き取られる盗難被害の報告が増加している。
対策:
- 貴重品(現金・カード・パスポート)は収納棚に入れず、座席の下や身につけて保管する
- お手洗い等で席を離れる際も貴重品は必ず身につける
ハノイの夜の治安|何時まで安全?どこが危ない?
「ハノイ 治安 夜」で検索する人は多いので、夜に特化して書いておく。
結論から言えば、主要観光エリア(ホアンキエム湖周辺・旧市街メイン通り)であれば22時くらいまでは問題ない。 ホアンキエム湖周辺は夜遅くまでライトアップされて人通りがあるし、ターヒエン通りの飲み屋街は深夜まで賑わっている。ただし、人通りが極端に少ない場所では時間帯に関係なく注意が必要だ。

ただし、ハノイは22時を過ぎると多くの店が閉まりはじめ、0時前後には一般的な飲食店はほぼ営業終了する(ターヒエン通りなど観光客向けの一部店舗は例外)。閉店後の通りからは一気に人が引くので、深夜の移動はGrab前提で考えておくのが安心。流しのタクシーも日付が変わると捕まりにくくなる。
夜に注意すべきこと:
- ターヒエン通りで「ガンジャ?」「マリファナ?」と声をかけられても絶対に応じない。 ベトナムでは薬物犯罪は非常に重く処罰され、罪状によっては終身刑や死刑が適用される可能性がある。2025年7月の刑法改正で一部の薬物犯罪は死刑対象から外れたが、製造・大量取引などは依然として最も重い刑罰の対象だ。外国人も例外なく厳しく処罰される。冗談のような声かけに見えても、これだけは「ダメ、絶対」。
- ハノイ大教会近くのゴーフィン通り(バックパッカー街)周辺でも同様の声かけがある。
- ビアホイ(大衆酒場)やクラブ近くでは酔った上での小競り合いを見かけることがある。巻き込まれないよう距離をとる。
- 深夜に出歩く必要があるときはGrabを呼ぶ。歩かない。
女性の夜の一人歩きについて: ハノイ在住の女性の声として「昼間は一人でどこでも歩ける」「夜も主要通りなら不安は感じない」「ただし人気のない路地は避けている」というのが共通認識。過剰に怖がる必要はないが、深夜の裏通りを一人で歩くのは日本でも避けるのと同じ。
道路横断は「もうひとつの治安問題」

スリやぼったくりと同じくらい旅行者が怖がるのが、ハノイの道路横断だ。バイクが途切れない車道を前にすると、初めての人は足がすくむ。
コツは「ゆっくり一定の速度で歩く」こと。止まったり走ったりすると、バイクのドライバーが動きを予測できず逆に危険になる。地元の人が渡るタイミングで一緒に進むのも有効。
これは治安とは少し違う話だが、ハノイで身の安全を守るうえで避けて通れないテーマなので、詳しくは別記事にまとめている(ベトナムの道路事情と渡り方)。
警察に頼りすぎない|「自衛」が最大の防御策
これは在住者が強調するポイントだ。
万が一スリやぼったくりに遭っても、盗まれた物が戻ってくることはほとんどない。言葉の壁もあるし、軽犯罪の捜査に積極的とは言い難いのが実情。保険金請求のためにポリスレポート(被害届)を作成してもらうことは可能だが、それで解決するわけではない。
基本姿勢は「警察に頼るより、被害に遭わないことを最優先に」。盗られない、巻き込まれない。それが最大の防御だ。
緊急時に覚えておきたい情報:
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 警察(公安) | 113 |
| 交通警察 | 069-2196-779 |
| 救急 | 115 |
| 在ベトナム日本国大使館 | (+84) 24-3846-3000 |
| 大使館メール | ryoujihan@ha.mofa.go.jp |
| 大使館公式サイト | https://www.vn.emb-japan.go.jp/itprtop_ja/index.html |
| ベトナム語で助けを求める | 「ゴイ コンアン!」(公安を呼んで!) |
宿泊先のホテルスタッフに相談すれば、通訳のサポートをしてくれることもある。
女性一人旅のハノイ|気をつけたいポイント
ハノイは女性一人旅にも人気がある都市で、昼間の観光で深刻な心配をする必要はほぼない。
ただし、いくつか気をつけておきたいこと。
- 夜は人通りの少ない路地を避け、明るく人の多い通りを選ぶ
- 宗教施設(寺院・教会)を訪れるときは肩や脚を大きく露出しない服装を(ベトナム旅行の服装ガイド)
- カフェではバッグを椅子の背もたれに掛けず、膝の上か体の前に置く
- 見知らぬ人からの誘いには乗らない(私のバイク同乗事件のように…)
初めてのハノイなら、宿泊先はホアンキエム湖周辺かタイ湖エリアを選ぶと安心感がある。
旅行前の準備チェックリスト
最後に、ハノイ旅行の安全対策としてやっておくべきことをまとめておく。
出発前:
- 海外旅行保険に加入(盗難=携行品損害に対応したプランを選ぶ)
- 外務省「たびレジ」に登録(現地の緊急情報を日本語で受信できる)
- パスポートのコピーを紙とスマホの両方に保存
- SIMまたはeSIMを準備して通信環境を確保(ベトナムの通信手段ガイド)
- Grabアプリをダウンロード&アカウント設定
持ち物:
- 少額紙幣を分散して持つための小さい財布やポーチ
- 斜めがけで体の前に持てるバッグ
- パスポート・現金・クレジットカードは一か所にまとめず分散管理
- 持ち物全般については別記事も参照(ベトナム旅行の持ち物チェックリスト)
現地での心構え:
- 「盗られない」「巻き込まれない」が最優先
- 日本と同じ感覚で歩かない
- 困ったらホテルスタッフに相談する
よくある質問(FAQ)
Q. ハノイの治安は女性一人でも大丈夫?
大丈夫。昼間の観光で深刻なリスクはほぼない。夜も主要通り(ホアンキエム湖周辺・旧市街のメイン通り)なら問題ないが、深夜の裏通りは避ける。宿はホアンキエム湖南側かタイ湖エリアが安心。
Q. ハノイで治安が悪いエリアはどこ?旧市街は危ない?
旧市街は「危ない」というより「スリが多い」。昼間は安全に歩けるが、ナイトマーケット時の人混みは注意。明確に避けたいのはロンビエン橋の夕方以降と、旧市街北側の深夜の路地裏。
Q. 夜は何時まで出歩ける?Grabは深夜でもつかまる?
主要エリアなら22時頃までは快適に歩ける。それ以降は人通りが減るので、移動はGrabが安心。Grabは深夜でもアプリで呼べるが、待ち時間が長くなることがある。流しのタクシーは深夜はつかまりにくい。
Q. スリに遭ったらまず何をする?
①その場で安全を確保 → ②クレジットカード会社に連絡してカード停止 → ③最寄りの警察署でポリスレポート(被害届)を作成 → ④海外旅行保険会社に連絡。ポリスレポートは保険金請求に必要なので必ず取得する。ホテルスタッフに相談すると通訳を手配してくれることもある。
Q. 外務省の治安情報はどこを見ればいい?
外務省 海外安全ホームページ(ベトナム)が基本。渡航前に「たびレジ」に登録しておくと、現地の最新注意喚起が日本語メールで届く。領事メール一覧でも過去の配信内容を確認できる。
Q. 日本人旅行者に多い被害は?
比較的多いのはスマートフォンのひったくり、財布の置き引き、タクシー料金トラブルの3つ。命に関わる重大事件に日本人旅行者が巻き込まれるケースは極めて稀だ。
Q. ノイバイ空港の治安は?
空港内は比較的安全。ただし到着ロビーを出た直後の客引きタクシーには注意。料金を吹っかけられたり、「高速代」「政府税」など架空の追加料金を請求されるケースがある。空港でもGrabは利用可能なので、配車アプリで移動するのが安心(ハノイでのGrabの使い方)。
Q. 子連れでハノイ旅行は大丈夫?
子連れ旅行は十分可能。ベトナム人は子どもに親切で、レストランや公共の場でも歓迎される。ただしハノイは交通量が非常に多いため、道路横断時は必ず子どもと手をつなぐこと。ベビーカーは歩道の段差やバイクの駐車で使いにくい場面が多いので、抱っこ紐のほうが機動力がある。
Q. スマホの盗難対策は?
iPhoneの盗難報告は一定数ある。首掛けストラップや落下防止リングを使い、スマホが体から離れないようにするのが有効。歩きながらのスマホ操作は最も狙われやすいので、地図を見るときは店内や壁際に寄ること。
Q. 「闇バイト」でベトナムに行くとどうなる?
SNS等で「海外で高報酬の仕事」として募集される案件の中には、特殊詐欺の「かけ子」や違法薬物の運び屋として犯罪に加担させるものがある。渡航後にパスポートを取り上げられ帰国できなくなるケースや、薬物所持で現地警察に逮捕されるケースが報告されている。ベトナムの薬物犯罪は極刑の対象となり得る。絶対に応募しないこと。
Q. 航空機内で盗難に遭うこともある?
外務省によると、ベトナム発着の航空機内の収納棚から現金やクレジットカードが抜き取られる被害が増えている。貴重品は収納棚に入れず、座席の下や身につけて保管するのが安全。
おわりに
「ハノイって治安悪いの?」と聞かれたら、住んでいる身としてはこう答える。
「悪くない。でも日本じゃない。」
凶悪犯罪の心配はほぼゼロ。けれど、スリ、ぼったくり、ひったくりといった軽犯罪は「起こる前提」で動いたほうがいい。Numbeoの数値も外務省の情報も、それを裏付けている。
逆に言えば、ちょっとした意識——リュックを前に抱える、細かいお金を持つ、歩きスマホをしない、怪しい誘いに乗らない——だけで、トラブルの大半は防げる。
準備を整えて街に出れば、待っているのは朝の路地に漂うフォーの湯気と、ビアホイの喧騒と、夕暮れのホアンキエム湖に集まる人々の穏やかな笑顔だ。
必要以上に怖がらず、でも油断はせず。そのバランスさえ掴めば、ハノイは本当にいい街だと思う。