【2025年版】ベトナム旅行の通信手段ガイド|おすすめは断然「eSIM」!現地キャリア・料金・選び方まで徹底解説

2025.11.02
旅・ガイド

【2025年版】ベトナム旅行の通信手段ガイド|おすすめは断然「eSIM」!現地キャリア・料金・選び方まで徹底解説

初めての海外旅行や、慣れない土地での滞在で多くの人が不安に感じるのが「通信環境」です。 地図アプリで道を確認したり、翻訳アプリで店員さんと会話したり、SNSに旅の写真をアップしたり。 今の時代、スマートフォンが使えないと旅の楽しみも半減してしまいます。 この記事では、何度もベトナムを訪れて通信手段を使い比べてきた筆者が、実体験をもとに「どの通信方法が最もおすすめか」を詳しく解説します。 現地キャリアの特徴から、eSIMの選び方、購入のコツまで、これを読めばベトナムで快適にネットが使えるようになります。


ベトナムの通信事情と主要キャリア

ベトナムでは、通信キャリアがいくつもあるように見えて、実際は大手3社が市場のほとんどを占めています。 それぞれの通信品質や特徴を理解しておくと、どのプランを選ぶべきかがわかりやすくなります。

キャリア シェア 特徴 おすすめ滞在先
Viettel(ベトテル) 約50%(No.1) ベトナム最大手のキャリア。地方や山間部でも電波が強く、通信速度も速い。 都市部・地方問わず。特に地方都市や郊外まで足を延ばす人に最適。
Vinaphone(ビナフォン) 約25% 国営通信会社VNPT傘下。都市部での通信品質が安定しており、速度も申し分ない。 ハノイ、ホーチミン、ダナンなど都市中心部への滞在におすすめ。
MobiFone(モビフォン) 約20% 都市部中心に強く、観光地では十分な通信品質を提供している。 都市部中心の観光を予定している旅行者に適している。

3社のうち、最も評価が高いのが「Viettel」です。 カバレッジが広く、地方に行っても安定して使えるため、初めての旅行者にとっても安心です。 都市だけでなく田舎やビーチリゾートなど、どこへ行っても安定して通信したいなら、Viettelを選ぶと間違いありません。


ベトナムでの通信手段は3種類ある

日本の通信キャリアのローミングを使う方法を除くと、ベトナムでインターネットを使う方法は、大きく分けて「ポケットWiFiレンタル」「物理SIMカード」「eSIM(デジタルSIM)」の3つです。 それぞれに長所と短所があり、旅行のスタイルや同行者の有無によって最適な選択は変わります。

項目 ポケットWiFiレンタル 物理SIMカード eSIM(デジタルSIM)
設定の手軽さ ◎(WiFiに接続するだけ) △(SIM入れ替え・APN設定が必要) ◯(QRコードを読み込むだけ)
持ち運び △(ルーターを持ち歩く必要あり) ◎(スマホ1台で完結) ◎(スマホ1台で完結)
コスト(1人利用) △(やや割高) ◎(最も安価) ◯(中程度)
コスト(複数人) ◎(1台で共有できる) △(人数分必要) △(人数分必要)
通信品質 ◯(中継ルーター経由) ◎(現地キャリアの回線を直接使用) ◎(現地キャリアの回線を直接使用)
利用開始タイミング ◯(日本出発前に設定可) △(現地到着後に設定が必要) ◎(日本で準備→現地で即利用可能)

それぞれの特徴をもう少し詳しく説明します。

ポケットWiFiレンタル

最も設定が簡単で、グループ旅行に向いています。日本の空港でルーターを受け取り、現地で電源を入れてWiFiを繋ぐだけで利用できます。 複数人で1台を共有できるため、家族旅行などではコスパが良くなります。ただし、ルーターを持ち歩く必要があるため、荷物が増える点はデメリットです。また、ルーター自体の充電を忘れると全員が使えなくなるリスクもあります。また、帰国後に疲れているなか返却忘れしないように注意が必要なのもデメリットと言えるでしょう。

物理SIMカード

現地キャリアの回線を直接利用するため、通信速度や安定性は抜群です。 現地の空港やショップで購入でき、価格も非常に安価です。ただし、SIMフリー端末が必須であり、SIMの抜き差しや設定に不慣れな人には少しハードルが高いかもしれません。日本のSIMを取り外して使うため、日本の電話番号が一時的に使えなくなる点にも注意が必要です。

eSIM(イーシム)

最近急速に普及しているデジタルSIMの仕組みです。スマートフォンに内蔵された電子的なSIM情報を使って、物理的なカードを差し替えることなく通信できます。 旅行前にオンラインでプランを購入し、発行されたQRコードを読み込むだけで設定が完了。現地に着いた瞬間からネットに繋がるのが最大の魅力です。日本のSIMと併用できるため、日本の電話番号も維持したまま利用できます(日本の電話番号の設定を削除する必要なく、現地での通信環境を追加できます)。 結論として、設定が簡単でスマホ1台で完結する「eSIM」が、現在では最もおすすめの選択肢です。

日本の大手キャリアが提供する海外ローミングサービスとしては以下があります。
NTTドコモ:「世界そのままギガ」、au:「au海外放題」、ソフトバンク:「海外あんしん定額」
いずれも専用アプリやWebサイトを使ってサービスをONにするだけで利用ができるようになっており、おおよそ1日あたり800〜1000円程度で規定のデータ容量を使えるプランとなります。
ほぼ設定なしに簡単に使える点と、携帯の電話番号がそのまま使えるというメリットがありますが、データ容量に対するコストパフォーマンスや容量の選択肢の面でeSIMの方が圧倒的に有利です。
SIMの種類によらず、現地で電話が使えるプランを利用している場合、日本に発信した電話番号は相手側に非通知と表示される場合があります。
これは現地キャリアのシステム上、発信者番号通知の情報が日本側に送られないことが原因で、あなたの設定ミスではない場合がほとんどです。
もし特定の相手に確実に番号を見せたいなら、現地キャリアの国際発信オプション+ポストペイド契約が最も確実です。

なぜeSIMが旅行者におすすめなのか

eSIMの最大の魅力は「手軽さと安心感」です。物理SIMのように小さなカードを入れ替える必要がなく、紛失の心配もありません。 また、出発前に設定しておけば、飛行機を降りた瞬間からすぐにネットに繋がります。 さらに、eSIM対応のスマホであれば、日本のSIMカードを残したまま利用できます。帰国後には不要になったeSIMを設定アプリで削除するだけなので手軽です。 一方で注意すべき点は、スマートフォンがSIMフリーの状態であることと、すべてのスマートフォンがeSIMに対応しているわけではないこと。特に古い機種や一部のAndroid端末では利用できない場合があります。


自分のスマホでeSIMが使えるかどうかの確認方法

自分のスマートフォンでeSIMが使えるかどうかの確認ポイントは2点です。
①スマートフォン本体がeSIMに対応している機種かどうか
②スマートフォンがSIMフリーかどうか(SIMロックがかかっていないか)
理解しなければいけないのは、eSIM対応 = SIMフリー ではない ということです。 お使いの端末がeSIMに対応していても、それがSIMフリーであるとは限りません。この2つは別の条件です。これら2つのポイントについて以下で詳しく見ていきましょう

自分のスマホがeSIM対応か確認する方法

  1. 設定アプリを開き、「モバイル通信」または「SIM管理」を選択する。
  2. 「eSIMを追加」や「SIMをダウンロード」といった項目があれば対応している。
  3. または電話アプリで「*#06#」と入力し、「EID」という番号が表示されれば対応端末です。

自分のスマホがSIMフリーか確認する方法

日本では、総務省のガイドライン変更により、2021年10月1日以降に新たに発売されたスマートフォンは、原則としてSIMロックが設定されていない状態(SIMフリー)で販売されています。2021年9月以前に購入した端末は、SIMロックがかかっている可能性が高いです。 旅行前に必ずご自身の端末で確認してください。最も簡単な方法は以下の通りです。

  1. 設定」アプリを開く
  2. 一般」をタップ
  3. 情報」をタップ
  4. 下の方にある「SIMロック」または「キャリアロック」という項目を確認します。
  • 「SIMロックなし」 → おめでとうございます。SIMフリーです。問題なく海外のeSIMが使えます。
  • 「SIMロックあり」(またはキャリア名が表示されている) → SIMロックがかかっています。そのままでは海外のeSIMは使えません。

SIMロックがかかっていた場合の対処法

もし「SIMロックあり」と表示されていても、購入したキャリア(ドコモ、au、ソフトバンク、楽天モバイルなど)の会員ページ(My docomoなど)から、無料でSIMロック解除の手続きが可能です。AmazonでeSIMを購入する前に、必ずこの「SIMロックなし」の状態であることを確認してください。


eSIMはどこで買う?おすすめの購入方法

eSIMは、現地で購入することもできますが、最もおすすめなのは日本出発前にオンラインで購入する方法です。 設定を日本で済ませておけば、ベトナム到着後にすぐ通信を開始できます。 購入先としては、次のようなサービスがあります。

  • Amazon:「ベトナム eSIM」で検索すると、多数の選択肢が表示されます。レビューを確認でき、日本語サポート付きの商品も多いです。
  • trifa / Nomad / VOYAGEESIM:海外旅行者向けのeSIM販売サイト。手続きがスムーズで、旅行先別プランも豊富。
  • KKday / Trip.com:旅行予約サイト経由でもeSIMを購入可能です。旅行プランと一緒に手配できるのが便利です。

ベトナムeSIMの価格帯(2025年最新)

Amazonで販売されているeSIMの価格は、日数とデータ容量によって変動します。以下はおおよその目安です。

利用日数 価格帯(目安) 主な特徴
3日間 約800〜1,700円 短期旅行向け。1日1〜2GBまたは無制限プランあり。
5日間 約1,100〜2,000円 中期滞在向け。合計10〜15GB程度が一般的。
7日間 約1,300〜2,200円 一週間程度の旅行に最適。無制限プランも多い。
10日間 約1,600〜2,800円 複数都市を巡る旅行者に人気。データ容量20〜30GB程度。
30日間 約2,500〜4,500円 長期滞在・出張者向け。大容量プランが豊富。

価格は為替やセールによって変動しますが、いずれもリーズナブルで、日本国内キャリアのローミング料金に比べると格段に安く利用できます。


結局、1日何GB必要?「1日2GB」が分岐点になる理由

ベトナム旅行でeSIMやSIMカードを選ぶ際、最も悩むのが「1日あたり何GB必要か」という点です。結論から言うと、現地でアクティブに情報収集しながら行動するなら「1日2GB以上」を強く推奨します。

「ホテルやカフェのWi-Fiで節約すれば良い」と考えがちですが、大きな落とし穴があります。ハノイなどの都市部であっても、公共のWi-Fiは速度が遅かったり接続が不安定だったりするケースが多く、実際には頼りにならないことも。逆にesimなどのモバイル通信のほうが常に安定して通信できていました。

特に以下の使い方をする方は、データ消費が非常に大きくなります。

  • InstagramやGoogleマップでの現地リサーチ 移動中や外出先で常に行き先を検索し、お店の口コミ写真や動画(リール・ストーリー)を頻繁に閲覧すると、データ量は一気に消費されます。

  • Grab(配車アプリ)の多用 1日に何度も利用すると、地図の読み込みや位置情報の通信が積み重なります。

実体験として、「マップ検索、Instagramでのリサーチ、Grabでの配車」をWi-Fiに頼らずモバイル通信メインで行った場合、1日1GBのプランではほぼ容量を使い果たしてしまいました。

ベトナムの安定した4G/5G回線をストレスフリーで活用するためには、容量不足を心配しながらWi-Fiスポットを探すよりも、余裕を持った1日2GB以上のプラン、あるいは無制限プランを選んでおくのが賢明な選択と言えるでしょう。


eSIM選びで失敗しないためのポイント

筆者がeSIMを購入する際に価格以外に注意しているポイントをご紹介します。少し手間はかかりますが、しっかり比較検討すれば現地で安心・便利に過ごすことができますので、勢いで買わないように注意しましょう。

  1. 旅行日数に合わせたプランを選ぶ 使わない日数を含めて購入すると無駄が出ます。1日単位で日数を設定できる商品がおすすめです。
  2. テザリング対応を確認する 友人や家族とネットを共有したい場合、テザリングが使えるeSIMを選びましょう。特に現地で仲間の通信容量が上限に達してしまったり、通信が不安定だったりするときにテザリングがあればバックアップとして活用できるのでお勧めします。
  3. 行き先の場所がカバーエリアか確認する カバレッジが最も広く、地方でも安定しているのがViettelです。都市部以外に行く可能性があるならプランの説明欄でViettelキャリアかどうか確認しておくと安心です。Amazonレビュー欄には各都市での通信状況の体験などもレビュー投稿されていますので参考になります。
  4. 「無制限」の定義を確認 容量無制限プランが多いですが、中には「1日2GBを超えると低速化」という条件があるプランもあるため、説明事項をしっかり読んで事前に確認しましょう。
  5. 日本語サポートの有無 LINEでサポートを受けられるプランもあり、初めての海外旅行者には心強いポイントです。ただし、現地に行ってから接続できないとLINEも使えませんので、出国前に不安なことがあれば確認しておきましょう。

まとめ:eSIMで、ベトナム旅行をもっと快適に

ベトナムの街を歩けば、フォーの香りや賑やかなバイクの音、ローカルカフェの独特な雰囲気など、五感を刺激する体験が待っています。 そんな瞬間を逃さず写真や動画に収めて、家族や友人と共有するには、安定した通信環境が欠かせません。 ポケットWiFiや物理SIMも選択肢として悪くありませんが、手軽さと快適さのバランスを考えると、eSIMが最もおすすめです。 設定も難しくなく、QRコードを読み込むだけで準備完了。日本で購入しておけば、到着したその瞬間からスマホが使える安心感があります。 通信の準備が整えば、もう旅の心配はありません。あとは思いきりベトナムの文化と食、景色を楽しむだけです。 「ネットが繋がる安心感」を味方に、充実した旅をお過ごしください。

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エンジニア

幼少期をアメリカで過ごし、現在は世界を転々としながらコードを書くノマドエンジニア。

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