ベトナムのeSIM・SIMカード完全ガイド|在住者が教える選び方と買い方

2025.11.02
旅・ガイド

ベトナムに住んでいると、日本から来る友人にほぼ毎回聞かれる。「ネットどうすればいい?」

答えはeSIM。

ただし、回線の種類やプランの選び方を間違えると現地で思わぬストレスを抱えることになる。この記事では、キャリアの選び方・買い方・空港での現地SIM購入まで、実体験ベースでまとめた。

📱 先に結論だけ知りたい人へ

おすすめ:Viettel回線のeSIM(1日2GB以上 or 無制限)を日本で購入

  • 家族4人以上のグループ旅行 → ポケットWi-Fiも検討の余地あり
  • 2週間以上の長期滞在 → 現地空港で物理SIMを買うほうが安い
  • 「無制限」プランは低速制限の条件を必ず確認。日数カウントの開始タイミングも要チェック

ベトナムの通信事情|住んでみて感じる「意外な強さ」

ベトナムに来る前、正直なところ通信環境にはあまり期待していなかった。東南アジアだし、遅いんだろうなと。

完全に間違いだった。

ベトナムの通信インフラは、主要キャリアがすべて国営(または軍傘下)企業で、国家プロジェクトとして整備されてきた背景がある。そのため、日本人が想像するよりずっと安定していて、速い。ハノイやホーチミンの中心部では5G通信も使えるエリアが広がっていて、体感としては日本とほとんど変わらない。

また、カフェやレストランのWi-Fiが「どこにでもある」のもベトナムの特徴だ。ローカルの屋台ですらプラスチックの椅子があるようなところは、聞けばWi-Fiがあったりする。

ただし、これを過信するのは危険。少し地方に足を運んだりする場面ではGoogleマップやGrab頼りの旅行者にとってモバイル通信は必須だ。


3大キャリアの実力|Viettelが強い理由は「軍」にある

ベトナムの通信市場は、実質3社が支配している。

キャリア シェア(目安) 運営母体 特徴
Viettel(ベトテル) 過半数(50%超) ベトナム軍隊通信グループ(国防省傘下) 国内最大手。地方・山間部でも圧倒的に強い。5G展開も最も積極的
Vinaphone(ビナフォン) 約25% VNPT(国営郵便通信グループ)傘下 都市部で安定。ハノイ・ホーチミン・ダナン中心ならまず問題なし
MobiFone(モビフォン) 約20% 情報通信省傘下の国営企業 都市部の観光エリアでは十分。地方に行くとやや弱い

Viettelのシェアが飛び抜けているのには理由がある。もともとベトナム人民軍の通信部門だったこの企業は、軍のインフラを活用して全国にネットワークを張り巡らせた。山間部の少数民族が暮らす地域や離島まで電波が届くのは、民間企業では真似できない強みだ。

ちなみに、ベトナムに住んでいる現地の人たちに「どのキャリア使ってる?」と聞くと、返ってくるのはほぼViettelかVinaphoneの2択だ。MobiFoneが悪いわけではないが、「あえて選ぶ理由がない」というのが正直なところらしい。旅行者向けのeSIMを選ぶ際も、この2社の回線を使った商品を選んでおけば間違いない。

旅行者にとっての実用的な結論はこうなる。ハノイ・ホーチミン・ダナンだけなら3社どれでも大差ない。でも、サパ、ハザン、フーコック島、ニンビンなど都市部の外に出る予定があるなら、Viettel回線のeSIMを選んでおくと安心。


通信手段は3つ。でも2025年以降、実質2択になりつつある

ベトナムでネットを使う方法は、大きく分けて3つある。

項目 ポケットWi-Fi 物理SIM eSIM
設定の手軽さ ◎ Wi-Fi接続するだけ △ SIM差し替え+APN設定 ◯ QRコード読み込みだけ
持ち運び △ ルーター持ち歩き ◎ スマホ1台 ◎ スマホ1台
1人利用のコスト △ 割高 ◎ 最安 ◯ 中程度
複数人利用 ◎ 1台で共有可能 △ 人数分必要 △ 人数分必要
通信品質 ◯ ルーター経由 ◎ キャリア直接 ◎ キャリア直接
利用開始タイミング ◯ 出発前設定可 △ 現地到着後 ◎ 日本で準備→即利用
日本の番号維持 ◎ そのまま ✕ SIM抜くと使えない ◎ 併用可能

ポケットWi-Fi

家族やグループ旅行なら、まだ選択肢に入る。1台で複数人が共有できるので、4人家族で1台レンタルすればeSIM4枚買うより安くなるケースもある。

ただし、ルーター自体の充電を気にする必要があるのと、帰国後の疲れた状態で返却手続きをしなければいけないのが地味にストレスだ。あと、家族でバラバラに行動する時間帯は「ルーターを誰が持つか問題」が発生する。

物理SIMカード

ノイバイ空港のSIMカウンター

通信品質は抜群だし、値段も最安。現地の空港で買えば30日間データ無制限で350,000〜400,000 VND(約2,080〜2,380円)と驚くほど安い。通話・SMS付きのプランでも400,000 VND(約2,380円)程度だ。

ただし、ここで重要な変化がある。iPhone 17シリーズ(2025年発売)は物理SIMスロットが廃止され、eSIM専用になった(Apple公式仕様)。 今後この流れは加速するので、物理SIMという選択肢自体が徐々に狭まってきている。

また、物理SIMを使うには日本のSIMカードを抜く必要がある。旅行中に日本の電話番号が使えなくなるのは、仕事の連絡がある人には致命的だ。

eSIM

現時点で最もバランスが良い選択肢。日本のSIMと併用できるので電話番号は維持したまま、現地の通信回線を追加する感覚で使える。QRコードを読み込むだけで設定が終わり、飛行機を降りた瞬間からネットに繋がる。

帰国後はスマホの設定からeSIMプロファイルを削除するだけ。返却の手間もない。

結論として、一人旅やカップル旅行ならeSIM一択。家族旅行でも、各自eSIMを入れるほうがルーター共有より自由度が高い。


eSIMが旅行者にとって最適解である理由

eSIMを推す理由をもう少し掘り下げる。

到着直後に使える安心感は、想像以上に大きい。 ベトナムの空港に着いて、入国審査を抜けて、荷物を受け取って。その間にスマホの「モバイル通信」をONにするだけで、もうネットに繋がっている。Grabでタクシーを呼ぶのも、ホテルの場所を確認するのも即座にできる。

空港のSIMカウンターに並ぶ必要がない。深夜便で到着してカウンターが閉まっていても関係ない。この「到着→即ネット」の体験は、特に初めてのベトナム旅行では大きな安心材料になる。

日本の電話番号がそのまま使える のも見逃せないポイントだ。eSIM対応スマホなら、日本のSIMカード(またはeSIM)と海外eSIMを同時に保持できる。日本の番号宛にかかってきた電話やSMSも受信可能だ(※受信時にローミング料金がかかる場合があるので、必要に応じてキャリアに確認を)。

なお、日本の大手キャリアも海外ローミングサービスを提供している。NTTドコモの「世界そのままギガ」、auの「au海外放題」、ソフトバンクの「海外あんしん定額」などだ。1日800〜1,000円程度でデータ通信が使えるので、設定の手間がほぼゼロという点ではeSIMより楽かもしれない。ただし、データ容量あたりのコスパはeSIMのほうが圧倒的に有利だ。3〜5日の短期旅行でデータをあまり使わないなら検討の余地はあるが、それ以上の滞在ならeSIMを用意したほうがいい。

楽天モバイルやahamoユーザーなら、追加のeSIM購入自体が不要なケースもある。 楽天モバイルは海外ローミングで毎月2GBまで追加料金なしで使えるし、ahamoは毎月のデータ容量(20GBまたは大盛りオプション時も30GB)の範囲内で海外データ通信が可能だ。ただし、ahamoは海外利用開始から15日経過すると速度制限がかかる点に注意。楽天モバイルの2GBも、後述する「1日2GB基準」で考えると心もとない。「Wi-Fiメインで使って、Grabと地図だけモバイル」という使い方なら2GBでギリギリ足りるかもしれないが、安心を求めるなら別途eSIMを用意するほうが無難だ。


知らないと損する「国際eSIM」と「現地キャリアeSIM」の違い

ここが、多くの旅行サイトがあまり触れないポイントだ。

eSIMと一口に言っても、実は大きく2種類ある。

① 国際eSIM(Airalo、trifa、Nomadなど) 世界中で使えるeSIMアプリから購入するタイプ。複数国で使えるプランもあり、旅行者向けに最適化されている。日本語対応のアプリも多く、購入から設定まで迷いにくい。

② 現地キャリアeSIM(Viettel、Vinaphone、MobiFoneの回線を直接使うもの) ベトナムの通信キャリアの回線を直接使うタイプ。AmazonやKKday、Klookなどで「Viettel eSIM」「Vinaphone eSIM」として販売されている。

この2つ、何が違うのか。条件によって、通信速度に差が出る。

国際eSIMの多くは、現地キャリアの回線を「間借り」するMVNO方式で提供されている。ベトナムは通信インフラを国営企業が握っている社会主義国だ。外資系のMVNOに対して、自国キャリアと常に同等の帯域を開放しているとは限らない。

実際に使い比べた体感では、国際eSIMは混雑する時間帯や場所で差が出やすい。都市部でもWebサイトの画像読み込みがワンテンポ遅かったり、Instagramのリールが途中で止まったりすることがあった。一方、現地キャリアの回線を直接使うeSIMでは、そういったストレスはほぼなかった。

もちろん国際eSIMでも問題なく使えるケースは多いし、アプリの使い勝手やサポート面では優れている。ただ、「速度の安定性」を優先するなら、現地キャリア回線のeSIMに分があるというのが、住んでいる人間の実感だ。


自分のスマホでeSIMが使えるか確認する方法

eSIMを使うには、2つの条件を満たす必要がある。この2つは別の条件なので、片方だけでは使えない。

① スマホがeSIMに対応しているか

iPhoneの場合: iPhone XS / XR(2018年)以降のモデルはすべてeSIM対応。iPhone 17シリーズ以降はeSIM専用で、物理SIMスロット自体がない。

Androidの場合: Google Pixel 7以降、Galaxy S21以降、Xperia 1 IV以降など、2021年以降のモデルはおおむね対応。ただし、キャリア版(ドコモ、au、ソフトバンクで買った端末)はeSIM機能が制限されている場合があるので、SIMフリー版が確実。

確認方法:

  • 設定アプリを開き「モバイル通信」または「SIM管理」を選択
  • 「eSIMを追加」「SIMをダウンロード」などの項目があれば対応している
  • または電話アプリで *#06# と入力し、EID という番号が表示されれば対応端末

② スマホがSIMフリーかどうか

日本では2021年10月以降に発売された端末は、原則SIMフリーで販売されている。それ以前に購入した端末はSIMロックがかかっている可能性がある。

確認方法(iPhone): 「設定」→「一般」→「情報」→ 下のほうにある「SIMロック」の項目を確認

  • 「SIMロックなし」→ そのまま海外eSIMが使える
  • 「SIMロックあり」→ キャリアのマイページ(My docomoなど)から無料で解除手続き可能

大事なのは「eSIM対応 = SIMフリー」ではない ということ。eSIMに対応している端末でも、SIMロックがかかっていれば海外のeSIMは使えない。旅行前に必ず両方を確認してほしい。


eSIMの買い方|おすすめの購入ルート

eSIMは現地の空港でも買えるが、日本出発前にオンラインで購入しておくのが断然おすすめ。 設定を済ませておけば、到着と同時にネットが使える。

主な購入先

Amazon 「ベトナム eSIM」で検索すると大量に出てくる。レビューが豊富で、日本語サポート付きの商品も多い。Viettel回線かVinaphone回線か、商品説明に記載があるので必ず確認を。

KKday / Klook / Trip.com 旅行予約サイト経由でもeSIMを購入できる。旅行のアクティビティ予約と一緒に手配できるのが便利。空港受け取りの物理SIMプランも豊富。

trifa / Nomad / Airalo 海外旅行者向けのeSIM専門アプリ。手続きがスムーズで、旅行先別プランが充実している。アプリ内でデータ残量の確認や追加購入ができるのも安心。trifaは日本企業が運営していて、日本語サポートも手厚い。

VOYAGEESIM / eSIM square 日本語サポートに力を入れているサービス。eSIM squareは24時間有人対応の日本語チャットや、空港カウンターでの対面設定サポートがある。「設定に自信がない」という人にはこういった手厚いサポートがあるサービスを選ぶと安心だ。


ベトナムeSIMの価格帯と日数別の目安【2026年最新】

Amazonや各サービスで販売されているeSIMの価格目安は以下のとおり。

利用日数 価格帯(目安) 備考
3日間 800〜1,700円 短期旅行向け。1日1〜2GBまたは無制限プラン
5日間 1,100〜2,000円 合計10〜15GB程度が一般的
7日間 1,300〜2,200円 1週間旅行に最適。無制限プランも多い
10日間 1,600〜2,800円 複数都市周遊向け。20〜30GB程度
30日間 2,500〜4,500円 長期滞在・出張者向け

価格は為替やセールで変動するが、日本のキャリアローミング(1日800〜1,000円)と比べると格段に安い。5日間のeSIMが約1,500円だとすると、1日あたり300円。ローミングの3分の1以下だ。

ちなみに、現地の空港で物理SIMを買う場合は30日間・データ無制限で350,000〜400,000 VND(約2,080〜2,380円)が相場。価格だけなら現地購入のほうが安いが、到着直後のネット確保と日本の番号維持を考えると、eSIMのコスパは十分に見合う。

3日間・5日間・7日間、どれを選ぶ? 旅程+1日の余裕を持たせるのが基本。たとえば4泊5日の旅行なら、5日間プランだと最終日にギリギリになる可能性があるので、7日間プランを選んでおくと安心だ。10日間以上のプランは長期滞在者向けだが、eSIMより現地の物理SIMのほうがコスパが良くなるラインでもある。


1日何GB必要?「2GB」が分岐点になる理由

「ホテルのWi-Fiを使えば1GB/日で足りるでしょ?」

住んでいる身として言わせてもらうと、その計画はかなり危うい。

ベトナムのホテルやカフェのWi-Fiは「ある」けど「安定しない」。ハノイの旧市街のカフェで、Wi-Fiが途中で切れて注文中のGrabが飛んだ経験は一度や二度ではない。

特にデータを食うのがこの3つだ:

Googleマップ+Grabの同時使用。 知らない土地でGrabを呼びながらマップで行き先を確認し、ドライバーの位置をリアルタイムで追跡する。この組み合わせは意外とデータを消費する(ハノイでのGrabの使い方)。

Instagramでの現地リサーチ。 お店の口コミ写真やリール動画を次々と見ていくと、あっという間にギガが溶ける。ベトナム旅行では「Instagram検索→マップで移動→写真撮影→ストーリー投稿」のサイクルが回り続けるので、予想以上にデータを使う。

翻訳アプリの常時利用。 Google翻訳のカメラ機能でメニューを翻訳したり、音声翻訳で店員さんとやりとりしたり。これ自体のデータ量は小さいが、積み重なると無視できない(旅行で使えるベトナム語フレーズ)。

実体験として、マップ検索、Instagram、Grabの配車をWi-Fiに頼らずモバイル通信メインで行った場合、1日1GBではほぼ使い切ってしまった。 容量不足を気にしてWi-Fiスポットを探す時間は、旅行中の最大のムダだ。

余裕を持って1日2GB以上、できれば無制限プランを選ぶのが賢明。 数百円の差でストレスから解放されるなら、安いものだと思う。


eSIM選びで失敗しないための5つのチェックポイント

勢いで「安いから」と買ってしまう前に、以下の5点を確認してほしい。

1. キャリア回線を確認する

商品説明に「Viettel」「Vinaphone」「MobiFone」のいずれかが明記されているか。記載がない場合は国際MVNO回線の可能性が高く、速度が出にくいことがある。都市部以外に行く予定があるなら、Viettel回線を選んでおくのが無難だ。

2. 「無制限」の定義を読む

「データ無制限」と書いてあっても、1日2GBを超えると速度制限がかかるプランは多い。制限後の速度が128kbpsだと、地図アプリすらまともに動かない。商品説明の注意書きを必ず読んで、速度制限の条件を確認しよう。

3. テザリング対応かどうか

友人や家族とネットを共有したい場合、テザリング(インターネット共有)に対応しているeSIMかどうかを確認する。対応していないプランもある。同行者の通信が不安定になった時のバックアップとしても、テザリング対応は意外と重宝する。

4. 利用日数と「開通タイミング」

eSIMによって「QRコードを読み込んだ時点」からカウントが始まるものと、「現地でデータ通信を開始した時点」から始まるものがある。前者の場合、日本で設定した瞬間から日数が消費されるので注意が必要だ。購入前に「いつからカウントが始まるか」を確認しておこう。

5. 日本語サポートの有無

LINEやチャットで日本語サポートが受けられるプランは、初めての海外旅行者には心強い。ただし、現地で接続できないとLINEも使えない というジレンマがある。不安なことは出国前に確認しておくのがベストだ。


現地で物理SIMを買うという選択肢

eSIMが最適と言い続けてきたが、現地で物理SIMを買う選択が間違いというわけではない。

ノイバイ空港(ハノイ)、タンソンニャット空港(ホーチミン)、ダナン空港のいずれも、到着ロビーにViettel・Vinaphone・MobiFoneのカウンターがある。パスポートを見せてプランを伝えれば、スタッフがSIMの挿入から設定まで全部やってくれる。所要時間は10分程度。英語が苦手でも、指さしと簡単な単語で通じる。

ノイバイ空港のSIMカード料金表 Viettel Vinaphone 2026年3月
ノイバイ空港到着ロビーのSIMカード料金表(2026年3月撮影)。Viettel・Vinaphone各社のプランと価格が一覧で確認できる

この料金表の通り、空港で買える主なプランは以下のとおりだ。

プラン データ 通話 価格
Viettel 350 5GB/日 なし 350,000 VND(約2,080円)
Vina 350 8GB/日 なし 350,000 VND(約2,080円)
Viettel 400 6GB/日 同一キャリア10分以内無料+他社100分 400,000 VND(約2,380円)
Vina 400 7GB/日 同一キャリア1,500分+他社200分 400,000 VND(約2,380円)

現地SIMのメリットは「安さ」と「電話番号付き」の2点。 通話付きでも400,000 VND(約2,380円)で30日間使えるのは、eSIMと比べても圧倒的に安い。現地の電話番号が付くので、Grabの登録やレストランの予約にも使える。

eSIMではなく物理SIMが合う人は、こんなタイプだ:

  • 長期滞在(2週間以上)で、コストを最小限に抑えたい
  • 現地の電話番号が必要(仕事の連絡先として使うなど)
  • スマホがeSIM非対応の古い機種

ただし、深夜便でハノイやホーチミンに着く場合、SIMカウンターが閉まっていることもある。この場合、翌朝まで通信手段がないまま行動することになる。やはり日本でeSIMを準備しておく安心感は大きい(ノイバイ空港の到着〜市内移動の全手順はこちら)。

なお、ハノイ旧市街のナイトマーケットやホーチミンのベンタイン市場周辺で、旅行者向けの使い切りSIMカードを売っているのを見かけることがある。値段は空港より割高なうえ、実際に使ってみたところ電波の掴みも弱く、どのキャリアの回線かも不明瞭だった。コンビニや路上の非正規ルートで買うSIMは品質が保証されないので、SIMを買うなら空港のキャリア直営カウンター一択だと思っておいたほうがいい。

なお、SIMの種類に関わらず、現地キャリアの回線から日本に電話をかけると、相手側に非通知と表示されることがある。これは発信者番号通知の情報が日本側に送られないキャリア側の仕様で、あなたの設定ミスではない。


おわりに

ベトナムに住んでいて思うのは、この国の通信インフラは「しっかり投資されている」ということだ。ハノイの路地裏でもホーチミンのバイクの洪水の中でも、Viettelの4Gは切れない。サパの棚田を見ながらでも、フーコック島のビーチでも、ちゃんと繋がる。

その恩恵を最大限に受けるのがeSIMだ。日本で5分で設定して、あとは到着したらONにするだけ。

通信の準備さえ整えば、ハノイの旧市街で迷子になっても、ダナンで急にビーチに行きたくなっても、ホーチミンで深夜にフォーを食べに行きたくなっても、すべてスマホが解決してくれる。

ネットが繋がる安心感を味方につけて、ベトナムの街に飛び込んでほしい。たぶん、いい旅になる。


よくある質問(FAQ)

Q. ベトナムのeSIMに電話番号は付いている? 多くのeSIMはデータ通信専用で、電話番号は付いていない。通話・SMS付きプランが必要な場合は、Vinaphone系のeSIM(eSIM squareなど)や、現地空港で購入する物理SIMを選ぶとよい。Grabの利用自体はデータ通信だけで問題なく使える。

Q. eSIMを日本でインストールしたら、その時点から日数が減る? eSIMによって異なる。「QRコードを読み込んだ時点」からカウントが始まるものと、「現地でデータ通信を開始した時点」から始まるものがある。購入前に必ず確認を。後者のタイプなら、出発前に余裕を持って設定しておける。

Q. 「無制限」って本当に無制限? プランによる。「1日◯GBを超えると128kbpsに制限」という条件付き無制限が多い。128kbpsだとマップや翻訳アプリもまともに動かないので、制限後の速度まで確認してから購入するのが重要。

Q. Grabだけなら1日何GB必要? Grab単体なら1日0.1〜0.2GB程度。ただし実際にはGoogleマップ、Instagram、翻訳アプリなどを併用するケースがほとんどなので、Grab「だけ」で収まることはまずない。総合的に1日2GB以上を推奨。

Q. SIMロック解除はいつまでにやるべき? 出発前に必ず済ませておくこと。キャリアのマイページ(My docomo、My au等)からオンラインで無料手続きが可能。2021年10月以降に購入した端末なら、原則SIMロックはかかっていない。

Q. eSIMを現地(空港)で買うことはできる? 可能。ノイバイ空港やタンソンニャット空港の到着ロビーにキャリアのカウンターがあり、eSIMも物理SIMも購入できる。ただし、深夜到着だとカウンターが閉まっている場合があるので、日本での事前購入が安全。

Q. eSIMが現地で繋がらない場合はどうすればいい? まず以下の3つを確認してほしい。①「データローミング」がONになっているか(設定→モバイル通信→eSIMのプランを選択→データローミングをON)。②機内モードのON/OFFを切り替えてネットワークを再接続する。③「ネットワーク選択」を手動にして、Viettel・Vinaphone等のキャリアを直接選択する。それでも解決しない場合は、空港のフリーWi-Fiに繋いで購入元のサポートに連絡するのが確実だ。

Q. 楽天モバイルやahamoでベトナムのネットは使える? 使える。楽天モバイルは海外ローミングで月2GBまで無料、ahamoは月間データ容量の範囲内で追加料金なしだ。ただし楽天モバイルの2GBは1〜2日で使い切る可能性が高く、ahamoは15日間を超えると速度制限がかかる。短期旅行でライトに使うなら足りるが、「Grabもマップもインスタもガンガン使いたい」なら別途eSIMを用意するのが安心。

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エンジニア

幼少期をアメリカで過ごし、現在は世界を転々としながらコードを書くノマドエンジニア。

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