ハノイ・ノイバイ空港完全ガイド|着陸してから市内に着くまでのアクセス

2026.03.19
旅・ガイド

ノイバイ国際空港(Noi Bai International Airport / 空港コード:HAN)は、ハノイ市内中心部から北へ約30〜45km(基準地点による)。旧市街エリアまでは車で40〜60分。日本の空港に比べるとコンパクトで、着いてからやるべきことは意外とシンプルだ。

ただし「シンプル」と「簡単」は違う。深夜着で両替所がやっているのか、Grabはどこで拾えるのか、タクシーの声かけは無視していいのか──初めてだと地味に不安なことが多い。

この記事では、飛行機を降りてから市内のホテルに着くまでの流れを時系列で全部まとめた。帰国時の出発手順、ラウンジや暇つぶし情報もカバーしているので、これ一本でノイバイ空港は大丈夫。

ノイバイ空港の基本情報

項目 内容
正式名称 ノイバイ国際空港(Sân bay Quốc tế Nội Bài)
空港コード HAN
場所 ハノイ市ソクソン区(市内中心部から北へ約30〜45km)
ターミナル T1(国内線)/ T2(国際線)
市内までの所要時間 車で40〜60分(渋滞時は90分以上)
日本からの直行便 ANA、JAL、ベトナム航空、ベトジェットエア
両替・SIM 到着ロビーに集中。深夜でも営業

ちなみにこの空港、T2ターミナルは日本のODA(政府開発援助)で建設され、2014年に開業した。設計は日本の大成建設。だから空港内の案内表示や動線が、東南アジアの空港にしてはかなりわかりやすい。日本人にとっては馴染みやすい空港だと思う。

【到着編】飛行機を降りてからホテルに着くまで

ステップ1:入国審査(所要時間:10〜40分)

飛行機を降りたら、案内に従って入国審査へ。日本のパスポートなら45日以内の滞在はビザ不要。現在は2025年3月15日〜2028年3月14日まで、このビザ免除措置の延長が案内されている。45日を超える滞在には、e-Visa(最大90日・シングルまたはマルチエントリー対応)などの事前手続きが必要になる。

ビザ免除の条件として、パスポートの残存有効期限が6か月以上あること、帰りの航空券(または第三国への出国チケット)を持っていることが求められる。基本はパスポート提示で進むことが多く、質問されることもほぼない。

※条件は運用変更があり得るので、最新は在日ベトナム大使館の公式サイトで確認を。

混雑するのは夜22〜24時の時間帯。ベトナム航空の便が集中するこの時間は、カウンターが開いていても30〜40分待つことがある。逆に昼の便なら10分程度で通過できる。

ステップ2:荷物受け取り → 税関(所要時間:5〜15分)

入国審査を抜けたらエスカレーターで1階へ降り、荷物を受け取る。税関は基本スルー。「申告するものがありますか?」と聞かれることすら稀で、そのまま到着ロビーに出られる。

注意: ベトナムでは2025年以降、電子たばこ・加熱式たばこ(IQOS等)は製造・販売・輸入・所持・使用いずれも禁止対象。持ち込みや使用は避けるのが安全。

ステップ3:両替(所要時間:5分)

税関を出ると、到着ロビー1階に両替所がずらりと並んでいる。狭いスペースに集中しているので迷わない。

ノイバイ空港の両替は、空港のわりにレートが悪くないことが多い。他の国では「空港で両替するな」が鉄則だが、ノイバイ空港は市内の両替所と大きな差がないケースが多い。なので空港で必要な分をまとめて両替してしまっていい。

ただし、店舗によってレートに差がある。数軒回って比較するのがおすすめ。所要時間は比較込みで5分程度。深夜着でも営業している(24時間対応の店舗あり)。

両替のコツ:

  • 1万〜3万円分あれば初日〜2日目は余裕
  • 受け取ったらその場で枚数を確認(後から言っても対応してもらえない)
  • ベトナムドンはゼロが多くて混乱する。100,000VND ≒ 600円と覚えておくと楽

すでに詳しくまとめた記事があるので、レート比較や市内の両替事情はこちらを参照してほしい。

ステップ4:SIMカード or eSIM(所要時間:10分)

両替所と同じエリアにSIMカードの販売店が並んでいる。1店舗で両替もSIMも扱っているところが多い。

主要キャリアは3社:

キャリア 特徴
Viettel(ベトテル) 最大手。エリアカバー率が最も広い。田舎や離島でも繋がる
Mobifone(モビフォン) 都市部に強い。観光客向けプランが充実
Vinaphone(ビナフォン) ベトナム郵政系。安定感あり

料金目安:観光客向けの数日〜1週間プランが主流で、大容量(数十GB)で十数万〜20万VND前後(約800〜1,200円)が相場。スタッフがSIMの差し替えから設定まで全部やってくれるので、英語が苦手でも問題ない。

ただし、SIMカードにこだわる必要はない。事前に日本でeSIMを買っておくか、ahamoや楽天モバイルならそのままベトナムで使える。eSIMなら空港でSIMを買う時間がゼロになるので、深夜着のときは特に楽だ。

SIMカードの選び方は通信ガイドに詳しくまとめてある。

ステップ5:市内への移動手段を選ぶ

ここがノイバイ空港のハイライト。選択肢は大きく4つ。

移動手段の比較表

手段 料金目安 日本円目安 所要時間 おすすめの人
Grab(配車アプリ) 25万〜40万VND前後 約1,500〜2,400円 40〜60分 一番おすすめ。料金確定・ぼったくりなし
86番バス 45,000VND 約270円 60〜80分 最安。昼間到着+旧市街に泊まる人
タクシー 35万〜50万VND 約2,100〜3,000円 40〜60分 Grabが使えないとき
送迎サービス 50万〜80万VND 約3,000〜4,800円 40〜60分 深夜着・家族連れ・初海外の人

① Grab(一番おすすめ)

住んでいる身として言うと、Grabが圧倒的に楽。アプリで行き先を入力すれば料金が確定するので、ぼったくりの心配がゼロ。支払いもアプリ内で完結できる(現金払いも選択可)。

Grabの乗り場: 到着ロビーを出て道路を渡った先の駐車場エリア。アプリで配車すると、ピックアップポイントの番号が表示されるのでそこで待つ。

注意点:

  • Grabは日本でアプリをダウンロード&アカウント登録を済ませておくこと。ベトナムに着いてからだとSMS認証でつまずく
  • 夜22〜24時は到着便が集中してGrabの待ち時間が15〜20分になることがある
  • ドライバーからベトナム語で電話がかかってくることがある。出なくても大丈夫。アプリ内のチャットで車のナンバーを確認すればOK
  • 到着ロビーで「Grab」の看板を持って声をかけてくる人がいるが、これは偽物。必ずアプリから自分で配車すること

Grabの料金相場や使い方の詳細はこちら。

② 86番バス(最安・ぼったくりゼロ)

旧市街方面に向かうツーリストバス。料金は一律45,000VND(約270円)。スーツケース置き場もあり、英語のアナウンスも流れる。

バス停: T2(国際線)の1階到着ロビーを出て横断歩道を渡り中洲の右手側。19番の柱を目印にすると86番の表示がある。68番はハドン行きなので注意。

路線: ノイバイ空港 → ロンビエン・バスターミナル → ハノイ市劇場前 → メリア・ハノイ・ホテル前 → ハノイ駅

運行時間: 概ね早朝〜夜(最終は22時台が多い)。時刻は変動するので、当日の掲示やバス停の案内で確認を。

注意点:

  • 深夜着では使えない(最終は22時台が多いため、到着が遅い便は間に合わないことがある)
  • 満席だと立ち乗りになることがある
  • バス停からホテルまでスーツケースを引いて歩く必要がある。道路の舗装が悪い場所もあるので、重い荷物が多い人にはやや不向き

キムマー・リンラン方面に泊まる人へ: 旧市街方面の86番ではなく、90番バス(15,000VND ≒ 約90円)がキムマー通り経由で便利。こちらも86番バス乗り場の付近に乗り場がある。

ただし、バス乗り場は頻繁に場所が変わるので注意したい。ちなみに道路上には07-90-109-E10と書いてあるが、上の看板にはなぜか07,09,109,E10と書いてある。

③ タクシー(Grabが使えないとき)

到着ロビーを出ると「Taxi!Taxi!」と声をかけてくる人がいるが、これは全部無視。ぼったくりタクシーの呼び込みだ。

正規のタクシーは、到着ロビー内のハノイ・ツーリズムインフォメーションカウンターで申し込む定額制のものを使うか、メーター制の正規タクシー会社(Mai Linh / Taxi Group / Noi Bai Taxi)を選ぶ。

  • 定額タクシー: 旧市街まで1台500,000VND(約3,000円)前後。カウンターで申し込み
  • メーター制: 旧市街まで350,000〜500,000VND前後(約2,100〜3,000円。渋滞時は上がる)

正直、Grabが使える状況ならタクシーを選ぶ理由はあまりない。ただし、SIMがない・Grabアプリが入っていない・深夜でGrabの待ちが長すぎる──こういうときはタクシーが現実的な選択肢になる。

治安面が気になる人は、ハノイの治安ガイドも読んでおくと安心感が増す。

④ 送迎サービス(安心を買いたい人向け)

ホテルや旅行会社が提供する事前予約型の送迎。ドライバーが到着ロビーで名前のボードを持って待っていてくれるので、最も迷わない。

料金はGrab・タクシーより割高だが、深夜着・家族連れ・初めてのベトナム・とにかく安心したい人には選ぶ価値がある。日本語対応の送迎サービスもある。

深夜着・早朝着の場合はどうする?

ハノイ行きの便は夜22〜24時着が多い。この時間帯の注意点をまとめておく。

  • 両替所・SIM販売所 → 深夜でも営業している店舗がある。24時着でも問題なし
  • 86番バス → 最終は22時台が多く、深夜着では使えない可能性大
  • Grab → 深夜でも呼べるが、待ち時間が長くなることがある
  • タクシー → 深夜でも正規タクシーは稼働。インフォメーションカウンターの定額タクシーが安心
  • 道路 → 深夜はむしろ空いている。昼間は60分かかる道が30〜40分で着くこともある

空港近くのホテルに泊まるという選択肢もある。 深夜着で翌朝の便に乗り継ぐ人、疲れ切っていて市内まで移動したくない人は、空港近くのホテルが便利だ。VATC Sleep Pod(空港内のカプセルホテル)は仮眠に使える。空港周辺にはNew Sky Airport HotelやDragon Airport Hotelなど、2,000〜3,000円台の手頃な宿もある。

深夜着のベスト戦略: 事前にGrabアプリ+eSIMを用意しておく → 空港で両替だけ済ませる → Grabで市内へ。これが最速。

【出発編】帰国時の空港での流れ

帰りの動線もまとめておく。出発はT2(国際線)の3階。

市内から空港へ:何時に出ればいい?

フライトの3時間前に空港着を目安にするのがおすすめ。理由は:

  • 市内→空港は渋滞次第で大きくブレる(朝夕のラッシュ時は90分以上かかることも)
  • ノイバイ空港のチェックインカウンターは混雑するときがある
  • 出国前に免税店やラウンジを使いたいなら余裕が必要

朝のフライトなら前日夜に出発時間を逆算して、Grabを予約しておくと確実。

チェックイン → 出国審査 → 搭乗

  1. 3階のチェックインカウンターで搭乗券を受け取り、荷物を預ける
  2. 出国審査 → パスポートと搭乗券を提示。質問はほぼなし。スムーズ
  3. セキュリティチェック → 液体物の制限は国際基準と同じ
  4. 制限エリア内 → 免税店、カフェ、レストランあり

注意: ウェブチェックインを済ませておくと、カウンターでの待ち時間を大幅に短縮できる。特に夜の便はカウンターが混むので、事前チェックインを強くおすすめする。

空港内の過ごし方・暇つぶし

出発便までの待ち時間が長い人、トランジットで数時間空く人向け。ノイバイ空港はそこまで大きくないが、時間をつぶす手段は意外とある。

ラウンジ

T2(国際線)の制限エリア内──出国審査とセキュリティを抜けた先──に主なラウンジが3つある。搭乗ゲート20〜29側の2階に上がると入口が見つかる。エコノミークラスでも、有料チケットを買えば誰でも利用できるのがポイント。

ノイバイ空港SHプレミアムラウンジの入口前で入場待ちをする利用者たち
SHプレミアムラウンジ入口の外で待つ人たち(筆者撮影)
ラウンジ名 利用方法 シャワー 特徴
NIA Business Class Lounge 有料チケット購入 or ANA/JAL指定ラウンジ あり ビュッフェ充実。マッサージチェアあり
SH Premium Lounge(旧称Song Hong系の案内になることもある) プライオリティパス / 有料チケット あり フォーを目の前で作ってくれる。ビュッフェ・アルコール無料
Lotus Lounge ベトナム航空ビジネスクラス等 あり VN系利用者向け

※ラウンジの名称や利用条件は変更される場合があるので、現地の表示や公式サイトを優先すること。

プライオリティパスを持っている人は、SHプレミアムラウンジが使える。ゴールドカード付帯のラウンジサービスでも入れる場合がある。

ただし、SHプレミアムラウンジは正直かなり混む。実際に使ったときも、中に入れず入口の外の椅子で待たされた。特に夜の出発便が集中する21時前後はピークで、入場待ちの列ができることもある。「ラウンジ=すぐ入ってゆったり」をイメージしていると面食らうかもしれない。22時を過ぎると徐々に人が減って落ち着いてくるので、時間に余裕があるなら遅めの入室がおすすめ。ビュッフェの食事やビール・ワインなどのアルコールも全部無料なので、待ってでも入る価値はある。

シャワーについて: 上記ラウンジにはいずれもシャワールームがある。タオルやアメニティも用意されているので、長時間フライトの前後にさっぱりできる。シャワー室は2部屋しかないラウンジもあり、混雑時は待ちが発生する。22時以降なら比較的スムーズに使える。

ラウンジチケットの料金は変動するが、オンライン事前購入で数千円程度が目安。早めに空港に着いてしまったときの待機場所としても優秀。

飲食店

T2(国際線)にはハイランズコーヒー(ベトナムのスタバ的存在)、バーガーキング、ベトナム料理のレストランなどが入っている。制限エリア内にもカフェやレストラン、バーがあるので、搭乗までの時間は困らない。

最後のフォーやバインミーを空港で食べたい人へ:空港価格なので街中より高いが、味は悪くない。出国前に最後のベトナム飯を楽しめる。

お土産

空港内にはお土産ショップがいくつかあり、ベトナムコーヒー、チョコレート、ドライフルーツなどの定番は一通り揃っている。街中で買い忘れたものがあっても、空港で最低限はカバーできる。ただし種類も値段も街中には負けるので、本格的なお土産選びは旅行中に済ませておくのがおすすめ。

お土産の選び方はこちらにまとめてある。

その他の暇つぶし

  • マッサージ: T2制限エリア内のSKY FOOT MASSAGEでフットマッサージが受けられる(30分〜60分)。街中より割高だが、疲れた足には効く
  • 免税店: LOTTE DUTY FREEなどが制限エリア内にある。ブランド品やコスメが免税価格で買える
  • Wi-Fi: 空港内の無料Wi-Fiが使えるが、速度は安定しない。eSIMやSIMがあるならそちらの方が確実
  • カプセルホテル: VATC Sleep Pod(T2内)で仮眠が取れる。トランジットで数時間空く場合に便利

T1⇔T2の移動

国内線のT1と国際線のT2は離れている。空港の無料シャトルバス(NIA Shuttle)が15〜30分間隔で運行している。T2の乗り場はA1出口を出て右手。

乗り継ぎ(国際線→国内線)がある場合は、一度入国審査を通って荷物を受け取り、T1に移動して再チェックインする必要がある。最低2時間は乗り継ぎ時間を見ておくこと。

おわり

ノイバイ空港は、東南アジアの空港の中ではかなり動線がシンプルで使いやすい。日本のODAで建てられたこともあって、清潔感も案内のわかりやすさも合格点だ。

不安になるのは「着いた後、どうやって市内まで行くか」の一点だと思う。答えはシンプルで、Grabアプリを日本で入れておけば、ほぼ全て解決する。両替だけ空港で済ませて、あとはGrabに乗ればいい。

初めてのハノイでも、この記事の手順通りにやれば迷わない。空港で余計なストレスを感じずに、ハノイの街に出よう。

ハノイ・ノイバイ空港についてよくある質問

Q. ノイバイ空港の両替はレートが悪い?

空港の両替としては極端に悪いことは少ないが、店舗差・日による差はある。表示レートを2〜3軒見比べて、必要額だけ両替するのがおすすめ。

Q. 深夜着でもSIMカードは買える?

買える。到着ロビーの両替所兼SIMショップは深夜でも営業している店舗がある。ただし、eSIMを事前に購入しておけば空港での時間を節約できるのでおすすめ。

Q. Grabは空港で使える?

使える。ただし日本で事前にアプリのダウンロードとアカウント登録を済ませておくこと。ベトナム到着後に初めて登録しようとすると、SMS認証でつまずくことがある。到着ロビーで「Grab」と声をかけてくるドライバーは偽物なので、必ずアプリから自分で配車すること。

Q. 空港から市内まで、朝と夜でどれくらい時間が違う?

朝夕のラッシュ時は60〜90分、深夜〜早朝は30〜40分が目安。ニャットタン橋(紅河を渡る橋)を含むルートは比較的スムーズだが、旧市街に近づくと一気に渋滞する。

Q. ノイバイ空港にシャワーはある?

T2(国際線)の制限エリア内ラウンジにシャワールームがある。有料のラウンジチケットを購入すれば、エコノミークラスの搭乗者でもシャワーを使える。タオルやアメニティも完備。

Q. 空港で長時間待つ場合のおすすめの過ごし方は?

制限エリア内のラウンジ(有料チケットで誰でも入れる)が最も快適。食事、シャワー、Wi-Fiが揃っている。ラウンジに入らない場合は、飲食店やカフェで過ごすか、SKY FOOT MASSAGEでマッサージを受けるのもあり。VATC Sleep Podで仮眠も可能。

Q. クレジットカードは空港で使える?

空港内の免税店、飲食店、ラウンジではクレジットカードが使える場所が多い。ただしGrabは現金払いも多く、街中ではまだ現金が主流。ベトナムのクレカ事情は別記事にまとめてある。

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ライター

日本での生活経験あり。リンランを生活圏に、文化背景の翻訳と取材サポートを担当。

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