
海外旅行で必ず迷うのが「両替をどこでするのが一番おすすめか?」という問題です。
ベトナムの通貨はベトナムドン(VND)。日本円から両替する場所は大きく分けて3つあり、日本の空港、ハノイのノイバイ空港、旧市街など街中の両替所です。
2026年8月にノイバイ空港で確認した掲示レートは、カウンターによって1円=156〜163VNDでした。その日の市場レートは1円=164VND前後。同じ空港内でも、カウンターによって4%以上の差がありました。
一方、避けたほうがいいのは日本の空港での両替。2025年11月に成田空港で確認したときは、その日の市場レートより15%以上低い水準でした。
この記事では、ハノイではどこで両替するのがおすすめなのか、実際に確認したレートを比較しながら解説します。また、桁が多くて分かりにくいベトナムドンを、日本円に簡単に換算する方法もあわせてご紹介します。
結論:ハノイ(ノイバイ)空港でも、市場レートとほぼ同じ水準で両替できる
先に結論だけ言うと、ハノイの両替はこの順番が最も合理的です。
- ノイバイ空港の到着ロビーで2〜3軒(できれば5軒以上)の掲示を見比べてから両替
- 旧市街付近に泊まるなら、追加はハンバック通りで
日本国内の空港での両替は、かなりレートが低くなることがあるので避けたほうが無難です。
旅先で困らない「ベトナムドン換算法」:ゼロを3つ取って6をかける

現地でベトナムドンを円に換算する計算方法はシンプル。
たとえば100,000VNDなら、ゼロを3つ取って”100″ → それに6をかけて”約600円”。よく100,000VNDが100k(k=1,000)などと表示されていることがありますが、その場合はそのまま6をかければ大体の日本円に換算できます。
この換算法を覚えておくと、旅先での頭の中の電卓がかなり楽になります。
ドンの紙幣の種類や見分け方はベトナム通貨「ドン」完全ガイドで詳しく解説しています。
【比較】どこで両替するのが一番おすすめ?(2025年末〜2026年の目安)

まずは、結論を支える「数字」をまとめます。
※レートは日々変動するため、以下は実際に確認した日の比較です。
距離とレートの関係(ハノイ両替の実勢)
| 両替場所 | その日の市場レートとの差 | 備考 |
|---|---|---|
| 日本の空港(2025年11月・成田で確認) | 15%以上低い | 手数料・スプレッドが大きい |
| ノイバイ空港(2026年8月・カウンターによる) | 0.6%〜5%低い | どのカウンターを選ぶかで変わる |
| ハノイ旧市街(2026年8月・Giang Son) | 1%前後低い | 電卓でレートを表示してくれる |
日本での両替はレート差が大きくなることがあります。2025年11月に成田で確認した際は、市場レートより15%以上低い水準でした。
一方、現地に着いてからは、『空港か旧市街か』でそれほど悩む必要はありません。
以前は空港より旧市街のレートのほうが良かったのですが、2026年8月の同じ日に見て回ったところ、空港でいちばん良かったカウンターが1円=163VND、旧市街のGiang Sonが1円=162.5VNDでした。両替のためだけにGrabで旧市街へ移動するほどの差はなく、この日はむしろ空港のほうがわずかに良いレートでした。
とはいえ、レートは日によって変わります。旧市街付近に泊まる方なら、ノイバイ空港で必要な分を両替して、足りなくなったらハンバック通りで追加する方法が一番おすすめです。
空港の「0.007円表示」はそういう意味

日本の空港の両替表には「1VND=0.007円」などの数字が並びます。これは「1ドンが何円か」という表記で、逆にして読むと 1円=約143VND(2025年11月に確認)。
その日の市場レートは1円=170.9VND前後だったため、市場レートより15%以上低い水準でした。
ノイバイ空港で両替するならいくら?
ノイバイ空港では、到着ロビーの両替カウンターをいくつか見比べて、レートが良ければ旅行中に必要な金額をある程度まとめて両替しても問題ありません。
ただし、ベトナムではGrabやホテル、レストランなどカードで支払える場面も多いため、最初から多額の現金を持つ必要はありません。たとえば、ノイバイ空港から旧市街までのGrabは300,000VND前後(約2,000円)ですが、クレジットカード決済に対応しています。
実際に現金が必要になるのは、次のような場面です。
- Grabやタクシーなどを現金で利用するとき
- SIMカードを現金で購入するとき
- ナイトマーケットでの買い物
- ローカルカフェや屋台を利用するとき
- VISAやMastercardを持っていないとき
ベトナムではVisaやMastercardに比べてAmexが使える店舗が多くありません。また、参考までにナイトマーケットのTシャツ1枚の価格は100,000VND(約600円)〜150,000VND(約900円)です。
そのため、「空港ではいくらまで」と決めるより、旅行中に現金をどのくらい使いそうかで両替額を決めるのがおすすめです。空港で良いレートが見つかれば、必要な分をまとめて両替しても問題ありません。
空港の中でも、カウンターによって結構レートが違う
2026年8月にターミナル2の両替カウンターを一通り見て回ったところ、日本円の買取レートは1円=156〜163VNDでした。同じ日の市場レートが164前後だったので、いちばん良かったカウンターは市場とほぼ同じ水準です。一方でいちばん低いところとは1万円あたり70,000ドン(約430円)の差がありました。

| カウンター | 買取レート(1円=) |
|---|---|
| PAAM(卓上の表示) | 163 VND |
| Vietcombank | 161.12 VND |
| MSB/Agribank | 160 VND |
| DMP | 159.89 VND |
| MB | 158.25 VND |
| VietinBank(現金) | 156 VND |
上記の表はこの日にかぎった数字なので、順番は日によって入れ替わります。到着ロビーを歩きながら2〜3軒、時間に余裕があれば5軒以上の掲示を見比べてから決めるのがおすすめです。
また、今回レートを確認したのは日中ですが、深夜や早朝はそもそも開いている店舗数が限られるため、開いているところで最低限必要な分だけ替えてしまうのが現実的です。
なお、掲示の数字が最終的な条件とは限りません。まとまった額を替えるときは、 カウンターで聞いてみるとレートが上がることもあります。

掲示の読み方で2つ注意があります。
- 同じ店で2つの数字が出ていることがある。PAAMのカウンターは、後ろの電光掲示が160、手前の卓上の表示が163でした。適用されるのは卓上のほうです。
- 銀行の窓口は3つ数字が並ぶ。VietinBankの掲示には156/163.7/172とありますが、現金を持ち込んだ旅行者に適用されるのはいちばん左の156。真ん中は振込用のレートです。163.7を見て決めると4%以上ちがってきます。

旧市街の両替おすすめ店|Hàng Bạc(ハンバック)通り
旧市街の歩き方についてはハノイ旧市街ガイドを参照。ハンバック通りは旧市街の中心部にあります。
結論:旧市街なら「ハンバック(Hàng Bạc)」が安定

ハノイの両替でおすすめのお店は、旧市街のハンバック(Hàng Bạc)通りにある
- 130 Hàng Bạc「Giang Son」
- 隣の「Quang Huy」
この2つ。どちらでもOK。電卓でレートと金額を表示してくれるので、旅行者でも使いやすい”旧市街の鉄板”です。
有名な「Ha Trung(ハーチュン)通り」はどう?ハンバックとの違い

ハーチュン(Ha Trung)通りは貴金属店が並ぶ両替スポットとして有名ですが、旧市街周辺にいる人だと「わざわざ行くのがちょっと遠い」。
レートの差が小さい日なら、移動の手間でメリットが薄れる。しかも上述したとおり、空港と市場のレート差が少なくなっている今は益々移動してまで両替するメリットが少なくなっています。
ちなみに、ハーチュン通りだとQuoc Trinh Gold Shop(クオック チン)などが有名な両替スポットです。
銀行(Vietcombank・BIDV)で両替するのはどう?
ベトナムの銀行でも日本円からベトナムドンへの両替はできますが、短期旅行者にはおすすめできません。
理由は、パスポートの提示を求められることがあり、営業時間も限られるうえ、銀行だからといってレートが良いとは限らないからです。
2026年8月にノイバイ空港で確認したところ、Vietcombankは1円=161.12VNDだった一方、VietinBankの現金買取は1円=156VND。同じ日の空港内で最も良かったカウンターは1円=163VNDだったため、銀行より良いレートで両替できました。
- 銀行だからレートが良いとは限らない
- 言語の壁
- パスポートの提示を求められる
- 営業時間が限られる
- 両替のためだけに銀行へ行く手間がかかる
もちろん、正規の銀行窓口で手続きできる安心感はあります。ただ、旅行者ならノイバイ空港で複数のカウンターを見比べるか、滞在中に現金が足りなくなったら旧市街などで追加するほうが手軽です。
両替のためだけに、わざわざ銀行へ行く必要はないでしょう。
【2026年・知っておきたいベトナム両替のリアル】
そこで、失敗しないための「VietVoice的・判断基準」を置いておきます。
- 安心を最優先するなら:迷わず「空港」で両替。
- 安定したレートを狙うなら:本文で紹介した「ハンバック通り」などの有名店へ。
ただし、万が一の取り締まりリスクをゼロにしたいなら、数百円の差を無視して「公認」が明らかな場所を選ぶのが2026年以降のスマートな歩き方です。「安い店を探す」時代から、「自分の安心料をどこまで払うか決める」時代になったと言えるかもしれません。
罰則が金額でどう変わるか、レートの読み方の詳細は、別記事にまとめています。
よくある質問(FAQ)
ハノイで一番レートが良い両替所は?
以前は旧市街のHàng Bạc(ハンバック)通りが空港より良いことが多かったのですが、2026年8月に同じ日に確認したところ、ノイバイ空港の最良レートが1円=163VND、旧市街のGiang Sonが162.5VNDでした。空港では複数のカウンターを見比べ、良いレートが見つかればその場で両替して問題ありません。
日本円から直接ベトナムドンに両替できる?
できます。ハノイの両替所は日本円に対応しています。
いくら両替すればいい?(旅行日数別の目安)
3泊前後の旅行なら、空港で数万円分だけ換えて、足りなければ旧市街で追加するのが基本です。1週間以上の滞在やローカル中心の旅なら、旧市街でまとめて両替したほうがレートが安定していて得することがあります。カード決済が多い人は現金少なめ、屋台や市場がメインの人は多めに、と旅のスタイルで調整してください。
日数別にいくら必要かは、現金だけを扱った記事で内訳から計算しています。
ハノイは現金が必要?クレカだけで足りる?
VisaやMastercardで支払いができる店は増えていますが、ローカル食堂や屋台、小さな商店では現金しか使えない場面がまだまだ多いです。Grabやホテル、観光客向けのレストランはカードでOKでも、最低限の現金は持っておくと安心です。
米ドルを持って行った方がいい?
不要です。日本円はベトナムでも主要な外貨として扱われ、旧市街の金行なら良いレートで両替できます。わざわざ円→米ドル→ドンと二重に替えると、レートも手数料も余計に削られるだけ。日本円のまま持って行き、現地で両替するのが一番シンプルでお得です。
両替にパスポートは必要?
旧市街の金行(ゴールドショップ)では基本的に不要で、電卓でレートを見せてもらってサッと両替できます。一方、空港や銀行で両替する場合はパスポートの提示を求められます。2026年の新ルール以降は正規店での両替が前提になっているため、本人確認を求められる場面は今後増える可能性があります。
深夜に到着しても両替できる?
ノイバイ空港は24時間稼働で、到着階には両替カウンターとATM(Techcombank・BIDV など)が多数あります。深夜便でもATMでの引き出しは可能で、店舗数は少ないながら両替カウンターも開いています。
Wiseカードでの出金と、現金の両替はどっちがお得?

実際に引き出して明細と突き合わせると、ATM側の手数料は銀行によってまったく違いました。VPBankは500万ドンと入力して手元に来る札も500万ドンちょうどで、手数料はゼロ。一方でHSBCは500万ドンに100,000ドン(約600円)、BIDVは同じ500万ドンに247,500ドン(約1,470円・税込)、SeABankは300万ドンに49,500ドン(約300円)。同じ額を下ろすのに、ATMを選ぶかどうかで1,400円以上変わります。下ろす前に画面の手数料表示を必ず見て、高ければキャンセルして別のATMへ。
かかっていたのはカード側です。Wiseカードは月25,000円までATM出金手数料が無料で、超えた分に100円+1.75%、これに両替手数料が0.9%前後。実際に30,000円ぶんを下ろしたときは、超過分の手数料が約200円でした。
「何回下ろすか」ではなく「月にいくら下ろすか」で決まります。25,000円までなら分けても無料なので、少額で足りる旅行者はまとめる必要がありません。
出金上限は銀行によって違い、200万〜300万ドンのATMが多い一方、VPBank・BIDV・HSBCでは1回500万ドンまで下ろせました。上限が高いATMを選ぶと回数が減ります。
円安時代の”お金の感覚”も一緒に持っていこう
ベトナムドンが余ったまま日本に戻ると、再両替ではレートが悪くなりやすいので、旅行中に使い切れるくらいの金額を両替するのがおすすめです。
そして今回実際に見て回って分かったのは、「空港だからレートが悪い」とは限らないということ。ノイバイ空港でも、カウンターを少し見比べるだけで市場レートとほぼ同じ水準で両替できることがあります。
数百円の差のために街中を移動するより、その時間でベトナムコーヒーやフォーを楽しむ。そのくらいの感覚で、レートと手間のバランスを取るのがハノイ旅行ではちょうどいいと思います。