ハノイ旧市街ガイド|36通りの範囲と見どころ・食べ歩き・週末ナイトマーケット

2026.02.23
旅・ガイド

ハノイ旧市街の青い通り名標識「Phố Hàng Gà」と「Phố Hàng Mã」が交差点に並ぶ

ハノイ旧市街に着いて最初に困るのは、どこからどこまでが旧市街で、そこで何ができるのかが分からないことだ。通りの名前は似ているし、地図を見ても線が引かれていない。

この記事では、旧市街の範囲をはっきりさせたうえで、見る・食べる・買う・体験するの4つに分けて、店や施設の値段と所要時間まで書いていく。

目次

結論|旧市街でできること早見表

見る 城門・祠・古民家・大聖堂/水上人形劇(平日の昼は空いている) 金土日は祠と古民家も21:30まで/水上人形劇
食べる フォー・ブンチャー・チャーカー・バインミー・エッグコーヒー ビアホイ/金土日は屋台の食べ歩き
買う ドンスアン市場・通り沿いの店 金土日はナイトマーケット(約650m)
体験する マッサージ・ネイル・アオザイ・シクロ マッサージ・ネイル

金・土・日は夜が主役、平日は昼が主役。それだけ押さえておけば予定は立つ。

時間の目安はこうだ。街そのものは朝6時台から動いている。フォーの店は朝が本番だし、市場も早い。一方で入場料を取る施設は8:00〜17:30が中心で、昼休みに閉まるところもある。そして週末の夜は、夏なら19時、冬なら18時から24時まで歩行者天国になる。

旧市街とは|どこからどこまで・36通りの正体

ハノイ旧市街の範囲は、1995年の建設省の決定で決まっている。

方角 境界の通り
ハンダウ通り(Hàng Đậu)
西 フンフン通り(Phùng Hưng)※線路沿い
ハンボン〜ハンガイ〜カウゴー〜ハントゥン通り
チャンクアンカイ/チャンニャットズアット通り

面積はおよそ100ヘクタール、通りは76本。ホアンキエム湖の北側の一帯、と覚えておけば足りる。

ハノイ旧市街のイラストマップ。主要5通り(マーマイ・ハンガイ・ターヒエン・チャーカー・ハンダオ)と6スポット(ドンスアン市場・オークアンチュオン門・バックマー祠・ハノイ大聖堂・水上人形劇場・カフェザン)の位置関係を示す

ここで先に言っておくと、ハノイ大聖堂とホアンキエム湖、水上人形劇場は、厳密にはこの範囲の外だ。南の境界であるハンガイ通りより下にある。ただし歩いて5〜10分なので、旅行者としては一緒に回ってしまってかまわない。この記事でも「範囲の外」と断ったうえで紹介する。

「36通り」は通りの数ではない

通り名の多くは「Hàng(ハン)=お店」+商品名でできている。Hàng Bạc(銀)、Hàng Gai(麻)、Hàng Mã(紙)。何を売っている通りかがそのまま住所になっている。日本でいえば鍛冶町や紺屋町と同じ発想だ。

「36通り」という呼び名は、かつての同業組合の数に由来する。通りが36本という意味ではないし、実際いまは76本ある。ベトナム人はこの一帯を「フォーコー(Phố cổ=旧市街)」と呼ぶ。

そして、いま銀の通りに銀屋があるかというと、半分はアクセサリー店で、半分はカフェと土産屋に変わっている。名前だけが昔のまま残って、中身は静かに入れ替わっている。この「名前と現実のズレ」を知っておくと、歩くのが少し面白くなる。

【見る】旧市街の見どころ

旧市街の見どころは、歩いて回れる範囲にまとまっている。料金と所要時間を先に出す。

スポット 場所 料金 所要
オークアンチュオン門 旧市街の中 無料 5分
バックマー祠 旧市街の中 20,000ドン(約120円) 20分
マーマイの家 旧市街の中 20,000ドン(約120円) 30分
ロンビエン橋 旧市街の北東すぐ 無料 どこまで渡るかによる
ホアンキエム湖・玉山祠 範囲の外(南) 50,000ドン(約300円) 40分
水上人形劇 範囲の外(南) 100,000〜200,000ドン(約600〜1,200円) 50分
ハノイ大聖堂 範囲の外(南西) 無料 15分

オークアンチュオン門|旧市街に唯一残る城門

オークアンチュオン門をバイクがくぐり抜ける様子。脇に車両進入禁止の標識が立つ

ドンスアン市場のすぐ南東、ハンチエウ通りの東端にある城門。かつてタンロン城を囲んでいた城門のうち、現在まで残る唯一の門だ。1749年の建設で、フランス植民地時代にほかの門は取り壊された。

面白いのは、この門がいまも道として現役だということだ。門の下は車両進入禁止で、脇の標識には清掃車だけが22時から5時のあいだ通れると書いてある。それ以外の時間は、バイクが次々とアーチをくぐっていく。見学というより、通行人としてくぐるほうが正しい。

バックマー祠|1000年の守り神

バックマー祠の内部。赤い柱と金の儀仗、青花の大壺が並ぶ祭壇まわり

ハンブオム通り76番地。ハノイの守り神である白馬神を祀る、旧市街で最も古い祠のひとつだ。入場料は20,000ドン(約120円)で、16歳未満は無料。

  • 営業時間:8:00〜12:00/13:30〜17:30。金・土・日は19:00〜21:30も開く
  • 閉館の30分前までに入ること
  • 飲食と喫煙は不可。露出を控えた服装で

建物は一直線に奥へ伸びている。手前の前祭殿に白馬神、その奥の禁宮にロンドー大王。白馬の像と赤い柱、金の儀仗が並ぶ空間は、外の喧騒とは別世界だ。

夜のハンブオム通りの標識と、その先に続くナイトマーケットの屋台

正門はハンブオム通り側、裏の出口はハンザイ通り側にあるので、通り抜けられる。北へ歩く途中で寄ると動線がきれいにつながる。週末の夜に開いているのも、旧市街の他の施設にはない使い勝手だ。

マーマイの家|19世紀のチューブハウス

マーマイ通り87番地。間口が狭くて奥に長い「チューブハウス」という旧市街特有の家の造りを、そのまま保存して公開している。

修復のためしばらく閉まっていたが、2026年1月19日に再開した。同時に電子チケットが導入され、料金は20,000ドン(約120円)になっている。開館は8:00〜12:00と13:30〜17:30、金・土・日は19:00〜21:30も。

ロンビエン橋|旧市街の北東すぐ

旧市街の北東の端から歩いてすぐ、紅河にかかる鉄橋。フランス統治時代に架けられたもので、いまも列車とバイクが渡っていく。歩道を歩いて渡れるので、旧市街の散策から足を伸ばす先として組み込みやすい。

ホアンキエム湖と玉山祠|範囲の外、徒歩5分

玉山祠の入場券。ハノイ市遺跡名勝管理委員会発行、50,000ドンと記載されている

旧市街の南に接する湖。湖の北東の島に建つのが玉山祠で、赤いテフック橋を渡って入る。

入場料は50,000ドン(約300円)。ハノイ市の遺跡名勝管理委員会が発行する券で、16歳未満は無料、60歳以上と学生は半額の25,000ドンになる。券売所は橋のたもとにある。

湖の東岸には、ハノイの人なら誰でも知っているアイスの店がある。散策の途中で寄るならここだ。

水上人形劇|当日券は週末の夕方が厳しい

タンロン水上人形劇場の週間公演スケジュール看板。1日最大7公演、多くの回がSOLD OUT

ホアンキエム湖の北東角、ディンティエンホアン通り57Bのタンロン水上人形劇場。1公演は約50分。

  • 料金:席の位置で3種類。100,000/150,000/200,000ドン(約600/900/1,200円)
  • 撮影料が別:カメラ20,000ドン、ビデオ60,000ドン
  • 時刻:13:45/15:00/16:10/17:20/18:30/20:00/21:15。水曜と木曜だけ9:00の回がある

窓口のスケジュール板を見ると、売り切れの札が貼られているのはほとんどが夕方以降の回だ。土曜はほぼ全部、金曜と日曜も16時以降が埋まっている。夜に見たいなら前日までに買っておくほうがいい。逆に平日の13:45と15:00は空いていることが多い。

ハノイ大聖堂|範囲の外、南西の端

ハノイ大聖堂(聖ヨセフ大聖堂)のネオゴシック様式の外観

1886年建設のネオゴシック様式の教会。入場は無料だが、ミサの時間は見学が制限される。周辺はカフェが集まる一帯で、エッグコーヒーを飲みながら休憩するならこのあたりが使いやすい。

【食べる】旧市街の食べ歩き

旧市街はハノイ北部の料理が一通り揃う。ここで押さえておきたいのは、同じ料理でも店の種類で値段が変わるということだ。

料理 専門店・食堂 ターヒエン通りのビアホイ
フォー 40,000〜60,000ドン(約240〜360円) 70,000ドン(約420円)
ブンチャー 50,000〜70,000ドン(約300〜420円) 80,000ドン(約480円)
バインミー 店により幅が大きい 50,000ドン(約300円)
ネム(揚げ春巻き) 90,000ドン(約540円)

ビアホイの店は、椅子とテーブルを通りに出して夜通し座れるぶん、料理の値段は少し高い。味と値段で選ぶなら昼の専門店、雰囲気で選ぶなら夜のビアホイ、と割り切ると分かりやすい。

フォー|ハノイが本場

ハノイのフォーは透き通ったあっさりスープが特徴で、ホーチミンのフォーとは別物と言っていい。旧市街には専門店が点在していて、朝や昼にバイクで駆けつける行列ができる店もある。一杯40,000〜60,000ドン(約240〜360円)

ブンチャー|昼の定番

ハノイ旧市街のブンチャー。炭火焼き肉と米粉麺、甘酸っぱいつけダレ

米粉麺を甘酸っぱいタレにつけて食べるハノイ発祥の定食。一食50,000〜70,000ドン(約300〜420円)。旧市街とその周辺に専門店が多い。

チャーカーラーヴォン|通りの名前になった料理

白身魚をターメリックとディルで炒め焼きにして、米粉麺と一緒に食べる。この料理の名店があることから、通りの名前そのものが「チャーカー通り」になった。150,000〜200,000ドン(約900〜1,200円)と旧市街の食事のなかでは高いほうだが、ハノイでしか食べられない。

バインミー|歩きながら食べられる

ベトナム風のサンドイッチ。旧市街には専門店とスタンドが点在していて、店による幅が大きい。ターヒエン通りのビアホイの店では50,000ドン(約300円)だった。歩きながら食べられるので、移動の合間に向いている。

チェー|歩き疲れたときの甘いもの

ベトナム風のぜんざい。豆やゼリー、フルーツをココナッツミルクで食べる。旧市街にはジューススタンドと並んでチェーの店が多く、店先のプラスチック椅子で座って休める。日中の暑さで動けなくなったときの逃げ場としても使える。

エッグコーヒー|ハノイ発祥

ベトナムのエッグコーヒー(カフェ・チュン)。クリーミーな卵クリームとコーヒーの2層ドリンク

卵黄とコンデンスミルクを泡立てたクリームをコーヒーに乗せた、ハノイ生まれの飲み物。35,000〜55,000ドン(約210〜330円)。旧市街には発祥の店をはじめ、出すカフェが多数ある。

週末の夜だけの食べ歩き

ベトナムのナイトマーケットの屋台。炭火グリルで焼く串料理や丸い形の食べ物が並び、食べ歩きの定番が揃う夜の繁華街。

金・土・日の夜だけ、ハンダオ通りからドンスアン市場までの一本道に屋台が並ぶ。焼きトウモロコシ(10,000〜15,000ドン)、フルーツシェイク(20,000〜35,000ドン)、ベトナム風クレープのバインチャンヌン(15,000〜25,000ドン)あたりが定番だ。

ハノイのナイトマーケットで買ったバインドンスー。10,000ドン硬貨をかたどった薄いチーズケーキ

最近増えているのがバインドンスー(bánh đồng xu)。ベトナムの10,000ドン硬貨をかたどった、直径15センチほどの薄いチーズケーキで、焼き型から出したてを紙に包んで渡してくれる。30,000〜40,000ドン(約180〜240円)で、チーズ、塩卵、チョコレート、コーンなど中身が選べる。ドンスアン市場の前あたりに出ていることが多い。

合計100,000ドン(約600円)もあれば食べ歩きは十分に楽しめる。

【買う】雑貨・アオザイ・お土産・市場

旧市街の買い物は、大きく3つに分かれる。ドンスアン市場(昼)/週末のナイトマーケット(夜)/通り沿いの店(通年)だ。

ドンスアン市場|旧市街北端の巨大市場

人で賑わうドンスアン市場の外観

3階建ての屋内市場。入ってすぐの通路には乾物・菓子・ナッツの袋とスーツケースが積み上がっている。

ドンスアン市場の1番入口。乾物・菓子・ナッツの袋とスーツケースが山積みになった通路

奥へ進むと、生地とアオザイの反物、既製服、下着、おもちゃと文具、ラタンのかごや木彫りの土産物と続く。

ドンスアン市場の生地売り場。アオザイ用の反物と色とりどりの布が天井まで積まれている

ドンスアン市場のおもちゃ・文具売り場。人ひとりがすれ違うのがやっとの狭い通路

本来は問屋街なので、通路は人ひとりがすれ違うのがやっとの幅だ。旅行者が買いやすいのは、外周と土産物の売り場になる。

ドンスアン市場の土産物売り場。ラタンのかごと木彫り、ノンラーが並ぶ

建物の中にエアコンはない。昼間はかなり暑くなるので、朝の涼しい時間か夕方に行って、ジューススタンドで休みながら回るのが現実的だ。

週末の夜はナイトマーケットに変わる

金・土・日の夜だけ、市場の南に伸びるハンダオ通りが歩行者天国になり、数百の屋台が並ぶ。ドンスアン市場と違って値札を出している店が多いので、初めてならこちらのほうが買いやすい。値段と時間は週末のナイトマーケットにまとめた。

通り沿いの店|シルクと雑貨

ハノイのハンガイ通り(Hàng Gai)にあるお土産Tシャツショップ。ベトナムらしいデザインのTシャツが壁一面に飾られ、歩道では店主や近隣の人々が座って過ごしています。

市場の外で買うなら、通りごとに扱うものが違うのを利用したい。

  • ハンガイ通り:シルク製品、刺繍、土産物。旧市街のなかでは歩きやすい
  • ハンマー通り:祭事用の紙製品と提灯。買わなくても色が派手で見て面白い
  • ハンバック通り:もとは銀細工の通り。いまもアクセサリー店が残る

【体験する】マッサージ・ネイル・アオザイ・シクロ

マッサージ・スパ

旧市街の中に何十軒とある。60分のボディで260,000〜850,000ドン(約1,600〜5,100円)と幅が大きい。ホテルに入っている店は、この金額にサービス料5%と税が別でかかることがあるので、表示価格だけで判断しないほうがいい。店選びは別の記事にまとめた。

ネイル

マッサージ店がネイルを併設していることが多い。マニキュア・ペディキュアが200,000ドン(約1,200円)前後、ジェルが300,000〜500,000ドン(約1,800〜3,000円)。日本と比べれば安いので、旅の途中で足だけやってもらう人も多い。

アオザイ

アオザイは買うより借りるほうが早い。24時間で150,000〜300,000ドン(約900〜1,800円)が相場で、ホテルまで届けてくれる店もある。メイクと撮影をつけたセットにすると150万ドン(約9,000円)前後まで上がるので、着て歩くだけなのか、写真を撮ってもらうのかを先に決めておくといい。

シクロ

ハノイ旧市街で客待ちをするシクロ。赤い日除けと座席の三輪自転車タクシー

人力の三輪自転車タクシー。旧市街の細い路地をゆっくり流すのに向いている。

  • 料金:1時間150,000〜300,000ドン(約900〜1,800円)前後で交渉する
  • 定員:市の規定で1台に大人2名まで(子ども1名は同乗可)
  • 認可されている運行ルートは決まっている。旧市街のどこでも自由に走れるわけではない

乗る前に必ず金額と時間を決めること。あとから追加を求められるのを避けられる。

昼と夜で変わる|時間帯別の歩き方

旧市街は昼と夜で別の街になる。特に金・土・日は、ある時刻を境に道路そのものが消える

ハノイ旧市街の歩行者天国の標識。夏は19時から24時、冬は18時から24時、毎週金・土・日と表示されている

歩行者天国は季節で1時間ずれる

現地の標識にはこう書かれている。

季節 時間 曜日
19:00〜24:00 毎週 金・土・日
18:00〜24:00 毎週 金・土・日

実際に見ていると、開始の30分前にはバリケードが立つ。夏なら18時半だ。ただしこの時点ではバイクがまだかなり入ってくる。19時になるとバイクもほぼ通れなくなり、そこで一気に歩行者天国になる。人の量が変わる瞬間を見たいなら、18時半に着いておくといい。

同じ通りが昼と夜で入れ替わる

分かりやすいのがこの2本だ。

昼のターヒエン通り。ビアホイの店はシャッターが閉まり、プラスチック椅子も出ていない静かな住宅街の風景

ターヒエン通りは、通称「ビアストリート」。昼はビアホイの店のシャッターが閉まっていて、椅子も出ていない。人通りもほとんどない住宅街だ。それが夜になると、プラスチックの椅子とテーブルが通りを埋め尽くす。

ハノイの有名なターヒエン通り(Tạ Hiện)の夜の賑わい。歩道に並べられたプラスチックの椅子とテーブルで、多くの観光客が食事やお酒を楽しんでいる活気あふれる光景。

ビアハノイや333が1杯15,000〜30,000ドン(約90〜180円)。旧市街でいちばんカジュアルな飲み方ができる場所だ。

昼のハンダオ通り。衣料品や靴を並べた商店が並び、バイクと自転車が停まる普通の商店街

ハンダオ通りは、昼は衣料品と靴の商店が並ぶ普通の商店街。ここが週末の夜、ナイトマーケットのメインストリートに変わる。

週末のナイトマーケット

ハノイナイトマーケット北端ドンスアン市場前の屋台の様子|市場周辺に並ぶ夜店エリア

ハンダオ通りからドンスアン市場まで、約650mの一本道に数百の屋台が並ぶ。開催は歩行者天国と同じ金・土・日で、ピークは20時から22時。

項目 内容
場所 ハンダオ通り〜ドンスアン市場(約650m)
開催 毎週 金・土・日
時間 夏19:00〜24:00/冬18:00〜24:00(ピークは20:00〜22:00)
入場料 無料
支払い 現金が中心。少額紙幣を多めに

意外に思われるかもしれないが、客の半分以上はベトナム人の家族連れやカップルだ。観光客専用の市場ではなく、地元の人の週末の散歩道に観光客が混ざる構図になっている。メインの通りはアルコールの気配が薄く、酔っ払いもほとんどいない。雰囲気としては日本の夏祭りの縁日に近い。

ハノイのナイトマーケットの土産物屋。「MAGNET 10.000 VND」と書かれた値札とマグネットが並ぶ

屋台の多くは値札を出している。

もの 値段
マグネット 10,000ドン(約60円)/10個買うと2個おまけ、という店もある
靴下 30,000ドン(約180円)で5足
Tシャツ 100,000ドン(約600円)前後
服(ワンピース・パンツ) 70,000〜120,000ドン(約420〜720円)

ばらまき土産ならここで揃う。一方で「ブランド品」はコピー品だし、バッチャン焼きは本物かどうかの見分けがつかない。値札のないものは、2〜3割引きが交渉の落とし所だ。食べ歩きと合わせても、合計100,000ドン(約600円)あれば十分に楽しめる。

湖の周りも同時に歩行者天国になる

ホアンキエム湖畔のコロニアル建築の夜景。屋上カフェの灯りとベトナム共産党のスローガンが印象的

同じ時間帯に、ホアンキエム湖の周りも車両規制される。大道芸、音楽、子ども向けの遊び場が出て、ナイトマーケットと合わせて回ると週末の空気を丸ごと体験できる。

夜まで開いている施設もある

旧市街の施設はたいてい17時半に閉まるが、金・土・日だけ19:00〜21:30も開くところがある。バックマー祠とマーマイの家がそうだ。歩行者天国の時間と重なるので、夜の散歩のついでに寄れる。

平日の夜に何かしたいなら、旧市街から徒歩10分のトレインストリートが選択肢になる。

どれくらい時間がかかる?|半日・1日の回り方

過ごし方 目安
ナイトマーケットだけ 1〜2時間
昼の散策(主要スポットのみ) 2〜3時間
昼+夜(グルメ・カフェ込み) 半日〜1日
路地裏まで歩く 丸1日

2〜3時間あれば、主要な通りとスポットは回れる。ただし旧市街の面白さは時間帯で変わるので、旧市街のホテルに泊まっているなら、朝・昼・夜と分けて何度か出るほうが密度は上がる。

半日で組むなら、午前にドンスアン市場(涼しいうち)→ 昼に食事 → 午後にマッサージかカフェで暑さを避ける → 夕方から歩行者天国という順番が体力的に楽だ。旧市街は日中の日陰が少なく、屋内にもエアコンがない場所が多い。

ハノイ全体の日程に組み込む場合は、日数別のモデルコースにまとめている。

実用|行き方・トイレ・荷物・治安・英語

空港からの行き方

ノイバイ国際空港からタクシーかGrabで約40分。荷物が少ないなら、86番バス(一律50,000ドン/約300円)で停留所4番「162 Trần Quang Khải」まで来れば、旧市街の入口に直接降りられる。

市内の移動はGrabが確実だ。ただし旧市街の細い路地には車が入れないので、ホアンキエム湖の周りなど広い通りを待ち合わせ場所に指定する。

お金

屋台と市場は現金が中心なので、到着後に少額紙幣を作っておくと動きやすい。旧市街の中にも両替所は多い。

道路の渡り方

ハノイ旧市街の通り。歩道にはバイクがびっしりと駐車され、歩行者はその間を縫って歩く。歩道はバイクのものという旧市街の日常。

旧市街でいちばんハードルが高いのがこれだ。歩道はバイクの駐車場になっているので、歩行者は車道に出ることになる。横断は「立ち止まらず、一定の速度で渡る」が鉄則。急に止まったり走ったりするほうが危ない。

トイレ・水・休憩

公衆トイレは数が限られる。カフェかコンビニに入るのが現実的で、旧市街にはどちらも多い。日中は日陰が少ないので、こまめに屋内に逃げたほうがいい。

治安

昼夜とも明るい雰囲気だが、人が多いぶんスリには注意がいる。スマホを路上で片手持ちしない、バッグは体の前に、貴重品はホテルのセーフティボックスに。特にバイクからのひったくりに気をつける。

英語は通じるか

観光客向けのホテル・レストラン・土産店・スパでは、たいてい誰かしら英語を話せる。一方、地元の人が客の日用品店や食堂では通じないことが多い。とはいえ屋台の注文は指差しで足りるので、困る場面は少ない。

よくある質問

ハノイ旧市街はどこからどこまで?

北はハンダウ通り、西はフンフン通り、南はハンボン〜ハンガイ〜カウゴー〜ハントゥン通り、東はチャンクアンカイ/チャンニャットズアット通りに囲まれた一帯。面積は約100ヘクタール、通りは76本ある。ハノイ大聖堂とホアンキエム湖は厳密にはこの外側だが、歩いて5〜10分だ。

ハノイ旧市街は何時間あれば回れる?

主要な通りとスポットを歩くだけなら2〜3時間。カフェ休憩やナイトマーケットまで含めると半日〜1日が目安だ。

ナイトマーケットはいつ開いている?

毎週金・土・日の夜。夏は19時から、冬は18時から、どちらも24時頃まで。ハンダオ通りからドンスアン市場までの約650mが会場になる。

玉山祠の入場料はいくら?

大人50,000ドン(約300円)。16歳未満は無料、60歳以上と学生は半額の25,000ドンになる。

旧市街でスリに遭わないためのコツは?

スマホを路上で片手持ちしない、バッグは体の前に持つ、貴重品はホテルに置く。この3つで大半は防げる。

まとめ

旧市街でできることは、見る・食べる・買う・体験するの4つ。どれも歩いて回れる範囲にあり、1日あれば全部に手が届く

そして同じ場所が、時間帯によってまったく違う顔を見せる。昼はシャッターが下りていた通りに夜は椅子が並び、車が走っていた道が19時に歩行者の川に変わる。何を見るかと同じくらい、いつ行くかで体験が変わる街だ。

予定を細かく決めるより、行きたい時間帯だけ決めて、あとは通りを曲がってみるほうが旧市街は楽しめる。

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エンジニア

幼少期をアメリカで過ごし、現在は世界を転々としながらコードを書くノマドエンジニア。

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