ベトジェットは安い。ハノイやホーチミンへの航空券が、フルサービスの半額以下で買えることもある。
ただ、実際に使ってみると「安さの代償」は機内ではなく地上にあった。
座席は狭いが、数時間のフライトならどの航空会社でも尻は痛くなる。遅延も、少なくとも私が乗った便では起きていない。困るのは、空港に着いてから飛行機に乗るまでの時間だ。
この記事では、ベトジェットの搭乗手続きが実際にどれくらいかかるのか、オンラインチェックインを済ませてもカウンターに並ぶのはなぜかを、在住者が実際に使った感覚と公式の規定の両方からまとめる。
ベトジェットは何時間前に空港へ?|3時間前でも余裕は1時間ない

先に結論を書く。国際線なら出発の3時間前を目安にしたい。それでも、余裕は思ったほど残らない。
実際にかかった時間はこのくらいだった。
- チェックインカウンター → 並んで約30分
- 保安検査・出国審査のゲート → 45分〜1時間
- 搭乗開始 → 出発の30分前後には始まっていた
足すと、カウンターに並び始めてから搭乗が始まるまでで2時間前後。3時間前に空港へ着いたとして、手元に残るのは1時間弱だ。混雑の具合によっては、それも消える。
3時間前に着いたのに焦った、という日が実際にあった。
日本のフルサービス便との感覚の差

成田からJALのような航空会社に乗るときは、空港に着いてそのまま搭乗口へ向かえる感覚がある。事前に発券が済んでいて、カウンターに立ち寄る必要がないからだ。
ベトジェットはそこが違う。手続きが空港に集中するので、同じ「2時間前に到着」でも中身がまったく別物になる。この差を知らないまま日本の感覚で動くと、時間が足りなくなる。
オンラインチェックインをしても、カウンターには並ぶ

ここが一番の誤解しやすいところだ。
オンラインチェックインを済ませておけば、カウンターを素通りできる——そう思って空港に行くと、列に並ぶことになる。預ける荷物がなくても並ぶ。
公式に「受託手荷物が無い場合でも」と書かれている
ベトジェット公式サイトの搭乗手続きの案内には、日本を含む空港からの出発について、出発時刻の60分前までにオンラインチェックインカウンターへ来るように、と書かれている。理由は、出入国管理で定められた渡航書類の確認が必要だからだ。そして受託手荷物が無い場合でもこの規定が適用されると明記されている。
つまり、荷物を預けないから並ばなくていい、という話ではない。国際線は書類の確認と紙の搭乗券の受け取りがあるので、カウンターを通る前提で組み立てたほうがいい。
では、オンラインチェックインをする意味はあるのか
ある。ただし「並ばずに済む」ではなく「並ぶ列と、並んでからの時間が変わる」という意味でだ。
済ませておくと、書類確認だけの専用カウンターに回れることがあり、その場で座席も確定する。なお、座席の指定は予約のときにも有料でできる。先に席を決めておきたいなら、そちらも選択肢になる。
一方で、済ませても列そのものは消えない。私は毎回オンラインチェックインをしているが、結局カウンターには並んでいる。ここを期待しすぎないほうが、当日の時間の読みを外さない。
空港に着いてからの流れ

当日の動きはこうなる。オンラインチェックインを済ませていても、2番目から4番目は変わらない。
- オンラインチェックインを済ませる(出発の24時間前から)
- 空港に到着(出発の3時間前が目安)
- オンラインチェックインカウンターで書類の確認と紙の搭乗券の受け取り(約30分)
- 保安検査・出国審査(45分〜1時間)
- 搭乗口へ移動(ゲートには出発の40〜50分前までに)
チェックインの受付時間|いつからいつまでか
オンラインチェックイン
出発の24時間前から受付が始まる。国際線の締め切りは出発の90分前。ベトナム発も日本発も同じだ。なお公式は、チェックインの締め切り時刻が空港によって異なる場合があるとも案内している。
締め切りは空港ごとに違うので、24時間前になったらすぐ済ませてしまうのが確実だ。カウンターが開く直前に慌ててやると、座席が残っていないこともある。
空港のチェックインカウンター

国際線なら出発の3時間前に開く。締め切りは日本発が60分前、ベトナム発が50分前。ここを過ぎると受け付けてもらえない。帰りの便のほうが10分きついので、ハノイやホーチミンから戻る日は余裕を持ちたい。
ホーチミン発は紙の搭乗券が要る

ホーチミン(SGN)発の国際線については、公式がA4サイズの紙に印刷した搭乗券を求めている。スマートフォンやタブレットの画面、メールで表示する電子形式は国際線では無効とされている。
ホテルで印刷できるか、事前に確認しておいたほうがいい。日本発の便でも、印刷しておいて損はない。
オンラインチェックインのやり方|公式サイトの場合

私は毎回、公式サイトから手続きしている。流れはこうだ。
- 公式サイトの「オンラインチェックイン(Online Check-in)」を開く
- 予約番号(予約コード)とパスポート記載の姓を入力して検索する
- チェックインする便と搭乗者を選ぶ
- 座席が確定する(無料で選べる範囲と、有料の前方席・足元が広い席がある)
- 搭乗券(Paper Boarding Pass)をPDFでダウンロードする
入力するのは予約番号と姓だけなので、慣れれば数分で終わる。予約番号は購入時のメールに載っている。旅行サイト経由で買った場合は、そのサイトのアプリや管理画面に航空会社側の予約番号(PNR)が別に表示されることがあるので、そちらを使う。
搭乗券のPDFは、ホーチミン(タンソンニャット)発の国際線ではA4に印刷したものが必要だ。それ以外の空港でも、ダウンロードしてスクリーンショットを残しておくと当日に慌てない。
オンラインチェックインができないときは
画面に進めない場合、たいていは時間の問題だ。
- 24時間前より早い → まだ受付が始まっていない
- 締め切りを過ぎた → 国際線は出発の90分前まで
- チェックイン後に便が変更された → もう一度オンラインチェックインをして、新しい搭乗券を受け取る。古い搭乗券は使えない
オンラインチェックインができなくても、空港のカウンターの受付時間内なら、そこで搭乗手続きをすればいい。ただし列に並ぶ時間は長くなる。締め切り(日本発60分前・ベトナム発50分前)だけは間に合わせたい。
検査ゲートで45分〜1時間かかる

カウンターを抜けても、まだ終わりではない。
保安検査と出国審査で、実際に45分から1時間かかった。ここはベトジェットだけの問題ではなく、その時間帯にどれだけの便が重なっているかで決まる。私が乗ったときは、どの便も同じ時間帯に固まっていて、検査場の列が伸びていた。
カウンターで30分、ゲートで1時間。この2つが重なった日は、3時間前に着いていても搭乗開始に間に合うかどうかの計算になる。
搭乗開始が思ったより早い

そしてもう一つ、時間を削ってくるのが搭乗開始の早さだ。
私が乗ったときは、出発の30分前後には搭乗が始まっていた。公式が案内しているのは搭乗開始の時刻ではなく、出発の40〜50分前には搭乗ゲートへ、そしてゲートは出発の15〜20分前に閉まるという2点だ。逆算すると、ゲート前でのんびりできる時間はほとんど残らない。「まだ出発まで40分あるから」とゲート前の店で買い物をしていると、呼び出しが始まっている。
搭乗ゲートが遠いこともある。免税店を回るつもりなら、カウンターを抜けた直後に済ませて、早めにゲート前へ移動しておくのが安全だ。
列を短くする手段|優先チェックイン

ベトジェットには有料の優先チェックイン(Priority Check-in)がある。対応している空港では専用のレーンを使える。料金は公式サイトに一律の記載がなく、1,000円前後だったという利用者の報告がある程度だ。数万円かかるようなものではないが、空港や時期で変わるので、実際の金額は予約画面で確認してほしい。
私は使っていないので体感は書けないが、カウンターの30分がまるごと短くなるなら、金額としては見合う場面がありそうだ。早朝便で時間の余裕がない日や、乗り継ぎがある日には検討する価値がある。
よくある質問
ベトジェットは何時間前に空港に行けばいいですか?

国際線なら3時間前が目安です。カウンターで30分、保安検査と出国審査で45分〜1時間、搭乗開始が出発の30分前後なので、3時間前でも余裕は1時間弱しか残りません。
オンラインチェックインをすればカウンターに並ばなくていい?
国際線は並びます。公式サイトに、受託手荷物が無い場合でも出発の60分前までにオンラインチェックインカウンターへ来るように、と書かれています。渡航書類の確認が必要なためです。
オンラインチェックインはいつからできますか?
出発の24時間前からです。国際線の締め切りは出発の90分前で、ベトナム発も日本発も同じです。
遅延は多いですか?
私が乗った便では遅延は起きていません。ただし、これは私が乗った範囲での話です。乗り継ぎがある日は、接続時間を長めに取っておくと安心です。
ノイバイ空港(ハノイ)の構造や、出発前に時間ができたときの過ごし方は別の記事にまとめている。
ベトジェットの機内の様子やCAの制服については、搭乗記のほうで書いた。
まとめ|安さの代償は機内ではなく地上にある

ベトジェットの不便さは、座席の狭さでも機内サービスでもなかった。空港で過ごす時間の長さだ。
カウンターで30分、検査ゲートで45分〜1時間、そして出発の30分前には搭乗が始まる。この3つを足した時間を持っていけば、当日に慌てることはほとんどない。
そのうえで航空券がフルサービスの半額なら、十分に選ぶ理由がある。時間の使い方さえ間違えなければ、ベトジェットは安くて便利な選択肢だ。