ベトナムで年末年始を過ごすときに最初に知っておきたいのは、12月31日が祝日ではないということ。大晦日は普通の平日で、みんな仕事に行く。
それでも夜になると街は一変する。この記事では、大晦日の夜に何が起きるのか、1月1日はどうなるのか、店は開いているのかを在住者の目線でまとめる。気候や費用の話は別記事に譲って、ここでは「現地で何が起きるか」に絞る。
ベトナムの年末年始|公休日は1月1日の1日だけ
ベトナムの新暦の正月は「Tết Dương lịch(テト・ズオンリック)」と呼ばれ、公休日は1月1日の1日だけ。12月31日も、1月2日も、暦の上では普通の日だ。
日本のように「年末年始の休み」というまとまった期間があるわけではない。
12月31日は普通の平日
大晦日は出勤日で、学校もある。だから盛り上がるのは仕事が終わったあとの夜だけに集中する。この構図はクリスマスとまったく同じだ。
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2027年の元日は金曜日
2026年12月31日は木曜日、2027年1月1日は金曜日にあたる。1日が公休で、その先が土日なので、ベトナム側は自然と1月1日〜3日の3連休になる。
つまり大晦日の木曜は普通に仕事があって、翌日から3日休み、という並びだ。旅行者にとっては、1月2日と3日に地元の人の人出が増えると考えておくといい。
本番は旧正月(テト)のほう
ベトナム人にとっての「正月」は旧正月のテトだ。家族が集まり、店が閉まり、街から人が消えるのはそちらで、新暦の正月とは規模がまるで違う。
新暦の1月1日は、言ってしまえば「カウントダウンの翌日の休み」くらいの位置づけになる。
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大晦日の夜|カウントダウンと花火
新暦の年越しで最も盛り上がるのが、12月31日の夜から0時にかけて。都市部では市が主催する野外イベントが開かれ、若者を中心にものすごい人出になる。
ハノイ|ホアンキエム湖の北側
ハノイの中心はホアンキエム湖の北端、ドンキンギアトゥック広場のあたり。ステージが組まれ、ベトナムの人気アーティストが出演する音楽イベントが行われるのが例年の形だ。旧市街の入口にあたる場所なので、ナイトマーケットのメインストリートの起点とほぼ同じ位置になる。
出演者やタイムテーブルの告知は、日本の年末イベントのように早くは出てこない。12月に入ってから、市当局や現地メディアで少しずつ発表される。
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ホーチミン|グエンフエ通り
南部の中心はグエンフエ通りの歩行者天国とサイゴン川沿い。バイクの数が桁違いなので、周辺の道路は夜のうちから動かなくなる。ドンコイ通り一帯のイルミネーションはクリスマスから続けて設置されていることが多い。
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ダナン|ハン川沿い
ダナンはハン川の両岸が会場になる。ドラゴンブリッジ周辺は撮影目的の人も集まる。
0時の花火
主要都市では0時に打ち上げ花火が上がる。ベトナムでは個人が花火を買って上げることが禁止されているので、市が上げる花火は年に数回しかない貴重な機会になる。テトの年越しと並ぶ、その数少ない機会のひとつだ。
打ち上げ場所は年によって変わることがある。会場の近くまで行かなくても、川沿いや高い建物のバーからなら見えることが多い。ルーフトップバーは大晦日だけ特別料金のプランになる店が多いので、狙うなら早めに押さえておきたい。
交通規制とGrab|0時前後は動けなくなる
大晦日の夜、イベント会場の周辺は車両通行止めになる。ハノイならホアンキエム湖の周り、ホーチミンならグエンフエ通り一帯だ。
配車アプリは、この時間帯が1年で最も苦しい。台数が足りず、料金が上がり、そもそも規制区域には入ってこられない。0時の花火が終わった直後は、数万人が一斉に帰ろうとするので、さらに動かなくなる。
現実的な対策は2つ。規制区域を抜けて広い通りまで歩いてから呼ぶか、0時をまたいで1時間ほど、カフェかバーで時間をつぶしてから帰るか。旧市街やドンコイ周辺に宿を取っておけば、歩いて帰れる。
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1月1日は静か|日本の元日とは違う
日本の元日には、初詣、おせち、テレビの特番といった「正月らしさ」がある。ベトナムの1月1日には、それがほとんどない。
前夜に騒いだあとの休日、という空気だ。街の飾りは残っているが、特別な行事は行われない。「新年の雰囲気を味わおう」と思って1月1日に出歩くと、拍子抜けする可能性がある。その分の熱量は、すべて旧正月に向かっていく。
年明けから、街はテトに向かい始める
1月に入ると、旧市街のハンマー通り(Hàng Mã)はテトの飾りに切り替わる。中秋節の提灯、クリスマスのオーナメントと入れ替わりで、赤と金の一色になる。近くのハンルオック通り(Hàng Lược)には花市が立つ。
年明けにハノイにいるなら、この切り替わりの時期は街歩きが楽しい。テトそのものは1か月以上先でも、準備の風景はもう始まっている。
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店は開いている?
ほぼ通常営業だと考えていい。12月31日も1月1日も、観光客向けのレストラン、カフェ、スーパー、コンビニは開いている。テトのときのように街から店が消えることはない。
例外があるとすれば、家族経営の小さな食堂や地方の店で、1月1日を休みにするところがある程度。都市部の観光エリアで困る場面はほとんどない。
なお、この時期はホテルと日本発の航空券が高くなる。これは現地の事情ではなく、日本側の年末年始休暇と重なるためだ。費用の目安は別記事にまとめている。
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よくある質問
ベトナムの年末年始はいつからいつまで休みですか?
公休日は1月1日の1日だけです。12月31日も1月2日も通常の営業日です。2027年は1月1日が金曜日なので、土日と合わせて3連休になります。
大晦日は店が閉まりますか?
閉まりません。むしろ大晦日の夜は、飲食店やバーが普段より遅くまで営業します。
カウントダウンは何時から行けばいいですか?
イベント自体は19時台から始まることが多いですが、0時直前は身動きが取れなくなります。座って見たいなら早めに、雰囲気だけなら22時以降でも十分です。
花火は必ず上がりますか?
主要都市では例年上がっていますが、実施の可否や場所は市の発表によります。日程が近づいたら現地のニュースで確認するのが確実です。
年末年始とテト、どちらに行くのがいいですか?
店が普通に開いていて観光がしやすいのは年末年始です。テトは店の多くが休みますが、そのぶん普段は見られない伝統行事が見られます。目的によって選び方が変わります。
12月末のベトナムは寒いですか?
北部と南部でまったく違います。ハノイは上着が必要な寒さで、ホーチミンは30℃前後。国内線で南北を移動するなら、両方に対応できる荷物が要ります。
まとめ|大晦日の夜だけが本番
ベトナムの年末年始は、12月31日の夜に全部が集中している。大晦日は平日で、元日は静かな休日、そして1月2日からはもう普段どおりの街に戻る。
旅行の予定が大晦日と重なるなら、その夜だけは予定を空けておくといい。逆に元日に「正月らしさ」を期待すると、何もない一日になる。この国の正月らしさは、1か月以上先のテトにまとめて来る。