ベトナムのクリスマス|本番は24日の夜|ハノイの過ごし方と12月の服装

文化・歴史

ベトナムのクリスマス(Giáng Sinh)で最初に戸惑うのが、本番が24日の夜だということ。25日ではない。

日本と同じでイブが主役なのだが、盛り上がり方の規模が違う。この記事では、いつ・どこが・どうなるのか、そして12月のハノイに来る人がいちばん外しやすい服装の話までをまとめる。

ベトナムのクリスマスはいつ?|本番は12月24日の夜

街が最も混むのは12月24日の夕方から深夜。教会の周辺、繁華街、ショッピングモールに人が集まる。25日は、前日ほどではない。

飾り付け自体はもっと早くから始まる。11月に入るとモールやホテルのロビーにツリーが立ち、12月に入る頃には街のあちこちが赤と緑になる。日本の感覚より1か月ほど早いと思っておくといい。

祝日ではない|25日も普通に会社がある

ベトナムでクリスマスは公休日ではない。24日も25日も会社は通常営業で、学校もある。だから盛り上がるのは「24日の仕事が終わったあとの夜」に集中する。

旅行者にとっては、テト(旧正月)のように店が閉まる心配がないという意味で好都合だ。むしろ普段より遅くまで開いている店が多い。

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なぜここまで盛り上がるのか

ベトナムは社会主義国で、人口の多数は仏教や土着の信仰を持つ。それでもクリスマスがこれだけ広がっているのは、カトリック人口が東南アジアではフィリピンに次ぐ規模だからだ。全人口に占める割合は1割弱だが、実数では数百万人になる。フランス統治時代に建てられた教会が各都市の中心部に残っているのも大きい。

そのうえで、信者でない若者にとっては「恋人と過ごすイベント」として定着している。この構図は日本とよく似ている。

ハノイ|大教会の周りが人で埋まる

ハノイ大教会(セントジョセフ大聖堂)

旧市街のすぐ南にあるハノイ大教会(Nhà thờ Lớn)が、ハノイのクリスマスの中心だ。1886年建立のネオゴシック様式で、普段から待ち合わせ場所として使われている。

24日の夜は、教会前の広場と正面の通りが人で埋まる。周辺の道路は事実上バイクが入れなくなり、歩行者天国のような状態になる。カフェとバーが並ぶ一帯なので、屋外の席は早い時間から埋まる。

ハノイにはもう一つ、クアバック教会(Nhà thờ Cửa Bắc)という黄色い壁の教会がある。旧市街から北西、タンロン遺跡の近くだ。大教会ほど混まないので、人混みを避けたいならこちらという選択肢がある。

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ミサには入れる?

イブの夜のミサは、まず信者のためのものだ。席は限られていて、開始のかなり前から埋まる。

観光客が中を見学したいなら、24日を避けて別の日の日中に行くほうが確実だ。24日の夜は、外の広場の雰囲気を見に行く、と考えておくといい。教会に入る場合は、露出の少ない服装で。

ハンマー通りは11月からクリスマスに変わる

旧市街のハンマー通り(Hàng Mã)は、季節ごとに扱う商品が丸ごと入れ替わる通りだ。9月の中秋節が終わるとハロウィン、その次がクリスマスで、年明けにはテトの赤一色になる。

クリスマス用品が並ぶのは11月に入ってから。ツリー、リース、サンタの飾り、オーナメントが通りを埋める。小物なら数万〜数十万ドン(数百円〜千数百円)、大きなツリーになると百万ドン台(数千円〜)が目安になる。

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ホーチミン・ダナンはどうなる?

南部のホーチミンは、規模でいえばハノイより派手だ。中心部のグエンフエ通りの歩行者天国ドンコイ通りにイルミネーションが並び、高層ビルの壁面まで飾られる。バイクの数が桁違いなので、24日の夜は主要道路が動かなくなる。

サイゴン大教会(聖母マリア教会)は長期の修復工事が続いていて、外観に足場がかかっている期間が長い。行く前に現在の状況を確認しておくといい。

ダナンは規模としては2都市より小さいが、大聖堂(ピンク色の教会)とハン川沿いのイルミネーションが見どころになる。

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12月のハノイは寒い|半袖で来ると失敗する

ここが日本人の旅行者がいちばん外しやすいところだ。ベトナム=常夏、というイメージで12月のハノイに来ると寒い。

ハノイの12月は、最低14〜17℃、最高20〜22℃が目安。寒波が入ると10℃を下回る日もある。数字だけ見れば日本の11月くらいだが、体感はもっと寒い。理由は2つある。

1つは湿度が高く、風が冷たいこと。もう1つは建物に暖房がないことだ。ホテルはエアコンの暖房が使えることが多いが、ローカルの店や食堂は屋外と同じ温度になる。日中に暖かくても、夜になると一気に冷える。

必要なのは、長袖に薄手のダウンかコートを1枚。ヒートテックのような肌着があると楽になる。逆に、同じ日程でホーチミンは30℃前後。国内線で南に飛ぶなら、荷物の中に半袖と上着の両方が要る。

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24日に旅行が重なったときの注意

Grabがつかまらない

24日の夜は配車アプリが最も苦しい時間帯になる。台数が足りず、料金も上がる。渋滞で目的地に着かないこともある。

教会周辺や繁華街から移動するなら、その一帯を抜けて広い通りまで歩いてから呼ぶほうが早い。地下鉄が使える区間なら、そちらのほうが確実だ。

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レストランは予約したほうがいい

24日の夜は、人気のある店とホテルのレストランは埋まる。クリスマス限定のセットメニューを出す店も多く、通常メニューが選べない場合がある。夜景の見えるルーフトップバーは特に競争が激しい。

クリスマスに決まった料理はない

テトの伝統料理のような「クリスマスにこれを食べる」という決まりはベトナムにはない。若い人は外食に出るか、鍋を囲むか、その程度だ。

ケーキは売っている。ロールケーキ状のブッシュドノエルがベトナムでも定番で、12月に入るとベーカリーの店頭に並ぶ。日本のような予約合戦にはならない。

ベトナム語のクリスマスあいさつ

意味 ベトナム語 カタカナ読み
メリークリスマス Giáng sinh vui vẻ ザン・シン・ヴイ・ヴェ
メリークリスマス(別の言い方) Chúc mừng Giáng sinh チュック・ムン・ザン・シン
クリスマス Noel ノーエン
クリスマスイブ Đêm Noel デム・ノーエン
ツリー Cây thông Noel カイ・トン・ノーエン

街で最もよく聞くのは、実は英語由来の「Noel(ノーエン)」のほうだ。看板もほとんどがこの表記になっている。

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よくある質問

ベトナムのクリスマスは祝日ですか?

公休日ではありません。24日も25日も会社と学校は通常どおりです。店も普段どおり、むしろ遅くまで営業しています。

24日と25日、どちらに行くべきですか?

街の盛り上がりを見たいなら24日の夜です。25日は落ち着きます。混雑を避けて教会をゆっくり見たいなら、25日以降か、24日の日中がいいです。

クリスマスの時期は旅行費用が上がりますか?

クリスマス自体で現地の物価が上がることはありません。上がるのは日本発の航空券とホテルで、これは年末年始の休暇シーズンと重なるためです。年末年始そのものの過ごし方はベトナムの年末年始|大晦日のカウントダウンと花火|店は開いている?で扱っています。

イルミネーションはいつまで見られますか?

25日を過ぎても年明けまで残っている場所が多く、そのままテトの飾りに切り替わっていきます。1月に来ても、まだ見られる可能性があります。

教会に入るときの服装に決まりはありますか?

肩や膝が出る服装は避けてください。ミサの最中は、写真撮影を控えるのが基本です。

まとめ|24日の夜と、上着1枚

覚えておくことは2つだけでいい。本番は24日の夜で、25日ではないこと。そして12月のハノイは寒いので、上着を1枚持ってくること。

祝日ではないので旅程が崩れる心配はなく、街は普段より賑やかになる。12月にベトナムへ来るなら、いい時期を選んだと思っていい。

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編集者

ベトナムに魅せられた東京出身の経営者。数字よりも人の営みに惹かれ、現地のリアルを言葉で伝えている。

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