ブンボーフエとは|フォーとの違い・辛さ・食べ方と店の値段【2026年】

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ブンボーフエ(Bún bò Huế)は、ベトナム中部の古都フエの、牛肉の入った米の麺のスープ料理だ。

丸い米の麺「ブン」を、レモングラスとエビの調味料「ルオック」で香りを付けたスープで食べ、仕上げに赤い唐辛子の油をかける。

2025年6月には、文化スポーツ観光省が「ブンボーフエについての民間の知識」を国の無形文化遺産の一覧に入れた。

この記事では、フォーとの違い、辛さ、添える野菜と食べ方、店のメニューの値段を、写真と一緒に紹介する。

ブンボーフエとは|名前の意味と、スープ・麺・具

ブンボーフエは、「ブン(Bún=米の麺)」「ボー(Bò=牛肉)」「フエ(Huế=町の名前)」をつなげた名前で、「フエの牛肉の米麺」という意味だ。

国の観光局のサイトも、名前の「Bò」は牛肉の意味だと紹介している。

フエはベトナム中部の古都で、文化遺産局によると、ブンボーフエはフエの毎日の食べ物で、祭りや法事、宴会の席にも出る。

スープ|牛と豚の骨、レモングラス、ルオック

スープは、牛と豚の骨を煮て、レモングラスとルオックで香りを付ける。

文化遺産局の説明では、牛のすねの骨、豚の骨、豚足、牛のすね肉のかたまりを煮る。そこに、つぶして束ねたレモングラスと、軽く焼いたエシャロットか玉ねぎを入れる。

ルオック(ruốc)はエビで作る調味料で、フエの海沿いのトゥアンアン(Thuận An)の名物の物を溶いて沈ませ、こしたすんだ上ずみを使う。仕上げに、赤みがかったオレンジ色の唐辛子の油を軽くかける。

国の観光局のサイトは、スープの味付けとして、ニンニク、エシャロット、パプリカ、エビのペースト、レモングラス、ハーブ、ライムを挙げている。

ルオックは、ベトナムの調味料の記事では「マムルオック(Mắm ruốc)」の名前で出てくる。調味料の味と値段は、こちらで紹介している。

麺|丸い米の麺「ブン」

麺は、丸い米の麺「ブン」だ。文化遺産局は、ブンボーフエのブンは、丸くて、やわらかいのに弾力があり、切れない麺でなければならないとしている。

ブンは、白い米に、でんぷんの粉(bột lọc)を合わせて作る。ブンという麺と、ほかのブン料理は、こちらで紹介している。

具|牛のすね・豚足・つみれ・血

具は、牛肉と豚足が基本で、つみれや、血を固めた物を好みで足す。

文化遺産局の説明では、豚足と、牛のすねかすじの肉を、やわらかくなりすぎないように煮る。カニのつみれ、牛肉のハム(練り物)、ゆでた血は、好みで足す。

国の観光局のサイトは、牛のブリスケット(胸の肉)のほか、豚足や、固めた血のかたまり、ロースの細切りなど、豚肉も多く使うと紹介している。

文化遺産局の説明に出てくる具の名前と、ブンボーフエの店グーウエン(Ngự Uyển)のメニューでの書き方は、次のとおり。

具 ベトナム語 説明
牛肉(すね・すじ) Bắp bò/Gân bò 豚足と一緒に、やわらかくなりすぎないように煮る
豚足 Giò heo(グーウエンのメニューでは Móng giò) スープを取る時にも使う
カニのつみれ Chả cua 好みで足す
牛肉のハム(練り物) Chả bò 好みで足す
血を固めた物 Huyết(グーウエンのメニューでは Tiết) ゆでた血を好みで足す

写真の一杯には、薄切りの牛肉、豚足、ピンク色のハムのような薄切りと、赤紫色の四角い具が入っていた。スープの表面には、赤い油が浮いていた。
ブンボーフエの丼。薄切りの牛肉、豚足、ピンク色のハムのような薄切り、赤紫色の四角い具、玉ねぎと刻んだ香草が、赤い油の浮いたスープに入っている

2025年に国の無形文化遺産に

文化スポーツ観光省は、「ブンボーフエについての民間の知識(Tri thức dân gian về Bún bò Huế)」を国の無形文化遺産の一覧に入れた。

決定は2025年6月27日(2203/QĐ-BVHTTDL)だ。ベトナム政府の電子新聞によると、材料の選び方、スープの煮出し方、味付け、盛り付けまでの、フエで受け継がれてきた知識が認められた。

ここで言う無形文化遺産は、ユネスコの一覧ではなく、ベトナムの国の一覧だ。

フォーも、「ハノイのフォーについての民間の知識(Tri thức dân gian Phở Hà Nội)」が国の一覧に入っている。決定は2024年8月9日(2328/QĐ-BVHTTDL)だ。

ブンボーフエとフォーの違い|麺・スープ・辛さ

麺の形とスープの味が違う。

フォーは、平たい米の麺を、牛か鶏の骨を長く煮たスープで食べる北部の料理だ。ブンボーフエは、丸い米の麺ブンを、レモングラスとルオックで香りを付け、唐辛子の油をかけたスープで食べるフエの料理だ。

比べる所 ブンボーフエ(Bún bò Huế) フォー(Phở)
生まれた土地 中部のフエ 北部
麺 丸い米の麺(ブン)。白い米に、でんぷんの粉を合わせて作る 平たい米の麺。薄くて弾力がある
スープ 牛と豚の骨、豚足、牛のすね肉を煮て、レモングラスとルオックで香りを付ける ふつうは牛か鶏の骨を、約24時間と長く煮る。しょうがや八角を使う
辛さ 仕上げに唐辛子の油をかける テーブルの唐辛子のたれなどで足す
主な具 牛のすね・すじ、豚足(好みで、つみれや血を固めた物) 牛肉(フォーボー)か鶏肉(フォーガー)
国の無形文化遺産 2025年6月27日の決定 「ハノイのフォーについての民間の知識」が2024年8月9日の決定

フォーの列は、国の観光局のサイト(平たい麺・北部)と、ハノイ市の文化スポーツ局の「ハノイのフォー」の説明による。フォーの歴史や種類、食べ方は、こちらで紹介している。

ブンボーフエは辛い?どんな味?

文化遺産局の説明では、レモングラスとルオックの香りが強く、辛さは軽めの味だ。骨と肉から出るすっきりした甘みに、唐辛子の軽い辛さ、ヌクマムの塩気、ライムのやわらかな酸味が加わる、とも書いている。

辛さは、仕上げに軽くかける赤い唐辛子の油で付き、文化遺産局はこの油がぴりっとした辛さを出すと書いている。

文化スポーツ観光省の英語のサイトも、「spicy beef noodle soup(辛い牛肉の麺のスープ)」と紹介している。

写真の一杯には、唐辛子の薬味が小皿で別に付いてきた。辛いのが苦手なら、小皿の唐辛子は入れずに、スープの味を見てから少しずつ足すとよい。

ブンボーフエの食べ方|添える野菜・ライム・唐辛子

添えて出てくる野菜と香草をスープに入れ、ライムを搾り、辛さは唐辛子で足して食べる。文化遺産局は、ブンボーフエに添える生の野菜として、若い青菜(cải non)、もやし、バナナの花、香草を挙げている。

国の観光局のサイトも、ベトナムの麺のスープは、ふつうはライムや唐辛子、香りの強い香草で、食べる人がテーブルで味を整えると紹介している。

写真の一杯には、バジルのような香草、バナナの花のような赤茶色の細切り、もやし、ライムをのせた皿と、唐辛子の薬味の小皿が付いてきた。
ブンボーフエに付いてきた皿。バジルのような香草、バナナの花のような赤茶色の細切り、もやし、ライムと、唐辛子の薬味の小皿。右に丼の一部が見える

  1. スープを一口飲んで、味を見る
  2. 皿の野菜と香草を、好きなだけ丼に入れる
  3. ライムを搾る
  4. 辛さが足りなければ、唐辛子を少しずつ足す

ブンボーフエの値段|店のメニュー

ブンボーフエの店「グーウエン(Ngự Uyển)」のメニューでは、ふつうの一杯(Bát vừa)が48,000ドン(約290円)だった。

具がそろった一杯(Bát đầy đủ)は58,000ドン(約350円)だった。この一杯には「BÁN CHẠY(よく売れている)」の印が付いていた。

店は、ハノイのグエン・ティ・ディン通り(Nguyễn Thị Định)119番地にある(上の写真の一杯とは別の店)。メニューは、2026年5月に行った時の物だ。店の場所はGoogleマップで見られる。
ハノイのブンボーフエの店「NGỰ UYỂN」の外観。赤い看板に「119 Nguyễn Thị Định」、その下に黄色い大きな文字で「BÚN BÒ HUẾ」とある

メニューの「BÚN BÒ HUẾ」の欄には、5つの一杯が並んでいた。

メニューの書き方 どんな一杯か 値段
Bát trẻ em 子ども用の一杯 35,000ドン(約210円)
Bát vừa ふつうの一杯 48,000ドン(約290円)
Bát không móng 豚足なしの一杯 55,000ドン(約330円)
Bát đầy đủ 具がそろった一杯(よく売れている印つき) 58,000ドン(約350円)
Bát đặc biệt 特別の一杯 75,000ドン(約450円)

それぞれの中身の違いは、メニューには書いていない。
ハノイのブンボーフエの店のメニュー。「BÚN BÒ HUẾ」の欄に、58.000(Bát đầy đủ)、48.000(Bát vừa)、35.000(Bát trẻ em)、55.000(Bát không móng)、75.000(Bát đặc biệt)の5つの値段が並ぶ

同じページには、具を1つずつ頼む時の値段も出ていた。

メニューの書き方 具 値段
Móng giò 豚足(1切れ) 15,000ドン(約90円)
Chả cua / Mọc thịt bò カニのつみれ/牛肉のつみれ(1個) 5,000ドン(約30円)
Giò bò 牛肉のハム(練り物・1つ) 10,000ドン(約60円)
Tiết 血を固めた物 10,000ドン(約60円)
Quẩy 揚げパン(2本) 5,000ドン(約30円)

メニューの、具を1つずつ頼む時の値段の欄。Móng giò 15k/miếng、Chả cua / Mọc thịt bò 5k/viên、Giò bò 10k/chiếc、Tiết 10k、Quẩy 5k/2 chiếc とある

値段はこの店のメニューの物で、ほかの店も同じとは限らない。ダナンで中部の料理を出す店のメニューと値段は、こちらで紹介している。

ブンボーフエはどこで食べられる?

フエの料理で、文化遺産局によると、フエでは高級な店から天びん棒をかついだ行商まで、どこにでもある。

フエのほかの町にも店があり、夜の通りには「BÚN BÒ HUẾ」と書いた光る看板の店があった。その看板には、名前の似た別の料理のブンボーナムボー(Bún bò Nam Bộ)も並んでいた。
夜の通り。左に「BÚN BÒ NAM BỘ」「BÚN BÒ HUẾ」の光る看板の店、中ほどに「Bún Bò」の文字の赤い看板の店が並ぶ

即席麺もある。スーパーの即席麺の売り場には、VIFONの「Bún Bò Huế」の段ボールが置いてあった。

箱には「”HUẾ” STYLE INSTANT RICE VERMICELLI BEEF FLAVOR」と書いてあった。ベトナムの即席麺の種類と値段は、こちらで紹介している。

よくある質問(FAQ)

ブンボーフエとは何ですか?

ベトナム中部の古都フエの、牛肉の入った米の麺のスープ料理だ。「ブン」は米の麺、「ボー」は牛肉、「フエ」は町の名前。

丸い麺のブンを、牛と豚の骨を煮て、レモングラスとエビの調味料ルオックで香りを付けたスープで食べる。

ブンボーフエとフォーの違いは何ですか?

麺の形とスープが違う。

フォーは平たい米の麺を、牛か鶏の骨のスープで食べる北部の料理。ブンボーフエは丸い米の麺のブンを、レモングラスとルオックの香りの、唐辛子の油をかけたスープで食べるフエの料理だ。

ブンボーフエの食べ方は?

添えて出てくる野菜と香草(もやし、バナナの花など)をスープに入れ、ライムを搾り、辛さは唐辛子で好みに足す。

ブンボーフエは辛いですか?

唐辛子の辛さはあるが、強すぎない。文化遺産局は「辛さは軽いが、レモングラスとルオックの香りが強い」と説明している。

辛さは仕上げの唐辛子の油で付き、もっと辛くしたい時は唐辛子を足す。

ブンボーフエの血の塊は何ですか?

血を固めた具だ。国の観光局のサイトは、ブンボーフエに使う豚肉の一つとして挙げている。

文化遺産局の説明ではHuyết、グーウエンのメニューではTiếtと書いてあり、具を1つずつ頼む時の値段は10,000ドン(約60円)だった。

まとめ|丸い米の麺を、レモングラスとルオックのスープで

ブンボーフエは、フエの、牛肉の入った米の麺のスープだ。フォーとは、麺の形(丸いか平たいか)と、スープ(レモングラスとルオックの香り、唐辛子の油)が違う。

辛さは強すぎず、添えて出てくる野菜とライム、唐辛子で好みの味にして食べる。グーウエンのメニューでは、ふつうの一杯が48,000ドン(約290円)だった。

ほかのベトナムの麺料理は、こちらで紹介している。

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編集者

ベトナムに魅せられた東京出身の経営者。数字よりも人の営みに惹かれ、現地のリアルを言葉で伝えている。

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