ホイアンランタン祭り2026・2027はいつ?祭りの日と普段の夜の違い

2026.06.15
旅・ガイド

ホイアンのランタン祭りは、毎月旧暦14日の夜に、ベトナム中部の世界遺産・ホイアン旧市街で開催される「満月祭」のことだ。

ダナン市の観光の公式サイトも、この夜を Full Moon Lantern Festival(満月のランタン祭り)として紹介している。

日付は、2026年が1月2日から12月22日までの13回で、9月以降は9月24日・10月23日・11月22日・12月22日。2027年は1月21日から12月11日までの12回。

ここまでで、多くの人が知りたいことはだいたい済む。

でも、この記事を開いた人の本当の悩みは別のところにある。

引っかかるのは、たいてい次の3つのどれかだ。

  • 「そもそも祭りの日じゃないとランタンは見れないの?」
  • 「2026年のいつ行けば確実に見れるの?」
  • 「『祭りの日は幻想的』と聞く一方で『普通の日のほうが良かった』という声もあって、どっちが本当なの?」

この記事は、ホイアンのランタン祭りを「ふわっと幻想的」で済ませず、祭りの日と普段の夜の違いを比べ、行くべき人と避けるべき人を振り分けるガイドだ。

2026年5月の祭りの日の夜と、その翌日の夜にホイアンを歩き、そのときに撮った写真を踏まえて書いている。

目次

この記事の結論

ホイアンのランタン祭りは毎月旧暦14日の夜で、2026年は13回、2027年は12回ある。ほかの答えも先に表にまとめる。

あなたの悩み 答え
祭りの日じゃないとランタンは見れない? 見れる。ホイアン旧市街は毎晩ランタンが灯る。祭りの日は、公式の紹介では「旧市街の電気の明かりを消す夜」で、ランタンが灯らない日があるわけではない。
じゃあ祭りの日と普段の夜、何が違うの? ①街灯の暗さ(祭り日は暗い)、②観光客の人出(祭り日は多い)、③灯籠流しの小舟の数(祭り日は多い)。
2026年・2027年の祭り日程は? 2026年は全13回:1/2・2/1・3/2・4/1・4/30・5/30・6/28・7/27・8/26・9/24・10/23・11/22・12/22。2027年は全12回:1/21・2/19・3/21・4/20・5/19・6/18・7/17・8/15・9/14・10/13・11/11・12/11。どれも旧暦14日の夜。
結局、祭りの日に行くべき? 人による。写真をきれいに撮りたい・混雑が苦手・2回目以降のホイアン訪問なら普段の日のほうが快適。旧正月や中秋節の特別感を体感したい・初めてのベトナム・人混みOKなら祭りの日。

この結論の根拠を、以下で順に説明していく。

ホイアンのランタン祭りとは|毎月旧暦14日の「満月祭」

ホイアンのランタン祭りは、毎月旧暦14日の夜に開かれる月例イベントだ。ダナン市の観光の公式サイトでは「Full Moon Lantern Festival」(満月のランタン祭り)と紹介されている。

祭りの定義

旧暦14日の夜、ホイアン旧市街で電気の明かりを消し、ランタンの灯りで街を照らすというのが、このイベントの元々の形だ。

ダナン市の観光の公式サイトによると、1998年から毎月旧暦14日に開かれ、その夜は旧市街の電気の明かりが消される。比較的新しい観光イベントでもある。

「祭り」と名付けられているが、神輿や山車のような伝統行事ではない。

参加型のアクティビティは、旧市街の散策とトゥボン川(旧市街の前の流れは、公式の案内ではホアイ川)での灯籠流しの2つが中心だ。あとは旧市街のレストランやカフェで食事を楽しむ流れになる。

「旧暦14日」はどんな夜か

旧暦14日は、満月の少し前(1〜3日前)の夜に当たる。家の前にランタンを掲げて祈ることは、もともと地元の家々で行われていた習慣だった。

ホイアンの文化遺産の公式サイトも、これを毎月旧暦14日の夜の習わしとして紹介している。その夜は町の人が電気の明かりを消し、家の前に色とりどりのランタンを掛け、軒下にお供え物を置く。

つまり、祭りの日に旧市街を訪れる地元住民の中には、観光客向けのパフォーマンスではなく、家族の祈りのためにお供え物を用意している人もいる。

旧市街の軒先で線香を焚き、お菓子や果物を並べている家々を見たら、それは装飾ではなく実際の祭祀だ。

2026年・2027年のホイアンランタン祭りの開催日程

開催日は毎月の旧暦14日で、2026年は13回、2027年は12回ある。2026年の9月以降は9月24日・10月23日・11月22日・12月22日、2027年は1月21日から12月11日まで毎月1回。

公式の年間の日程表は見当たらないので、2026年・2027年の日付は、公式の「毎月旧暦14日」と、NASAが公表している新月の日時から割り出した。ベトナム時間で新月の日を1日目とした14日目だ。

まず2026年の13回を、気候との相性と一緒にまとめた。

月 開催日 曜日 気候との相性 備考
1月 1月2日 金 雨季の名残、涼しい 年始、ホテル高め
2月 2月1日 日 乾季、涼しい テト期間(旧正月)直前
3月 3月2日 月 乾季、気候良好 ベストシーズン
4月 4月1日 水 乾季、気候良好 ベストシーズン
4月 4月30日 木 乾季、気候良好 南部解放記念日(祝日)と重なった
5月 5月30日 土 乾季終盤、暑い 土曜。仏誕祭の飾りが出ていた
6月 6月28日 日 猛暑期 蒸し暑い
7月 7月27日 月 猛暑期 蒸し暑い
8月 8月26日 水 猛暑期 蒸し暑い
9月 9月24日 木 雨季入り 台風リスク
10月 10月23日 金 雨季ピーク 洪水リスク高
11月 11月22日 日 雨季 洪水リスク高
12月 12月22日 火 雨季の終盤、涼しい クリスマス前

2027年の開催日程

2027年は1月21日から12月11日まで、毎月1回の計12回だ。旧暦の月日と一緒に並べる。

開催日 曜日 旧暦
1月21日 木 12月14日
2月19日 金 1月14日
3月21日 日 2月14日
4月20日 火 3月14日
5月19日 水 4月14日
6月18日 金 5月14日
7月17日 土 6月14日
8月15日 日 7月14日
9月14日 火 8月14日
10月13日 水 9月14日
11月11日 木 10月14日
12月11日 土 11月14日

2026年4月30日・5月30日の祭りの夜

2026年は4月1日と4月30日の2回、4月に旧暦14日があった。4月30日は南部解放記念日(祝日)と重なったが、この日も通常どおり開かれ、ホイアンは国内外の観光客で非常に賑わった。

静かに楽しみたい人は、祝日や連休と重なる回を避けるのが無難だ。

5月30日(旧暦4月14日)は土曜だった。この夜に撮った写真では、ホイアンの通りに仏誕祭(Phật Đản)を祝う横断幕が掛かっていた。

祭りの夜が、ほかの行事の飾りと重なることもある。

夕方の通りに掛かる仏誕祭の横断幕「KÍNH MỪNG ĐẠI LỄ PHẬT ĐẢN」と、ランタンを下げた黄色い建物の店

ベストな訪問月はいつか

気候と祭り日の両立を考えると、乾季の3月・4月の回が選びやすい。2027年なら3月21日(日)と4月20日(火)だ。

雨季(9〜11月)の開催日は、洪水で旧市街が冠水するリスクが毎年ある。ホイアン旧市街は低地に位置するため、トゥボン川の増水で道路が歩けなくなることも珍しくない。

気候とホイアン洪水リスクの詳細は、ダナンのベストシーズンは何月?気候・乾季雨季・月別データの記事で詳しく扱っている。

結局、祭りの日と普段の夜は何が違うのか

祭り日ではない普段の夜のホイアンの川

違いは、旧市街の暗さ・人出・灯籠流しの小舟の数の3つで、ランタンそのものは毎晩灯る。ここがこの記事の核心部分だ。

「祭りの日は特別で幻想的」という前評判だけで現地に行き、「あれ、思ったより変わらない?」と感じるケースは少なくない。

実際に祭りの日とその翌日に訪れた感想を言うと「祭りじゃない日のほうがむしろ良かった」だ。祭りの日は人が多すぎる。

むしろその翌日の方が程よい人の多さだった。両日を比べると、ランタンの見え方の差より、人出の差のほうが大きかった。

比較表|祭りの日 vs 普段の日

項目 祭りの日(旧暦14日) 普段の夜(それ以外)
ランタンの点灯 あり(日暮れから) あり(日暮れから)
街灯・ネオン 公式の紹介では電気の明かりを消す夜。祭りの夜に撮った写真でも、舟の電飾は点いていた 通常点灯
旧市街の暗さ やや暗い 明るい
観光客の人出 普段より多い。身動き取れないことも 適度、散策可能
灯籠流しの業者数 非常に多い 多い
川面の灯籠の数 非常に多い 多い
写真の撮りやすさ 人が写り込みやすい 落ち着いて撮れる
祭祀のお供え物 軒先に多く見られる ほぼ見られない
帰りのGrab/タクシー 捕まえにくい やや捕まえにくい

「暗さ」の実情

公式の紹介では、祭りの夜は旧市街の電気の明かりを消す。ただ、祭りの日の夜に撮った写真では、川の舟の電飾や向こう岸の明かりは点いていた。

「街灯が完全に消え、ランタンの灯りだけが浮かび上がるホイアン」を思い描いて行くと、思っていた暗さとは違うかもしれない。

決定的な違いは「人出」

祭りの日と普段の日の差で、最も大きいのは実は「暗さ」ではなく人出の多さだ。祭りの日の旧市街は、チャンフー通りやアンホイ橋周辺でまともに歩けなくなることがある。

祭りの日の夕方に撮った写真では、橋の上から見た川は灯籠流しの小舟で埋まり、橋の欄干にも川を眺める人が並んでいた。空にまだ明るさが残るうちから、川の上はこの混み具合だった。

夕暮れの川に集まる、ランタンを付けた手漕ぎの小舟と、岸に並ぶ人

一方、普段の夜は観光客はいるものの散策に支障はなく、川沿いのカフェでのんびり座ってランタンを眺める余裕がある。

ただ、翌日(日曜で、祭りの日ではない)の夜に撮った写真でも、ランタンの下がる通りは歩く人でにぎわっていた。

ランタン祭りの日に「行くべき人」「避けるべき人」

祭りの日が向くのは、一度は祭りを体験したい人や賑わいを楽しめる人。普段の夜が向くのは、写真や静けさを優先したい人だ。

祭りの日(旧暦14日)に行くべき人

  • 初めてのベトナム旅行で、一度は祭りを体験してみたい人──次があるか分からないなら、一生に一度の話として祭り日に合わせる価値はある
  • 旧正月(テト期)や中秋節のホイアンを見たい人──これらの時期のランタン祭りは装飾が派手で特別感がある
  • 人混みやお祭り感が好きで、賑やかな雰囲気を楽しめる人──縁日的な活気を求める人には最適
  • 灯籠流しをしっかり体験したい人──業者の数が多く、選択肢が豊富
  • 日程調整が可能で、乾季の祭り日(2〜4月ごろ)を選べる人──洪水の多い10〜11月を避けて祭りを体験できる(12月・1月は雨季の終わりで、まだ雨の日が残る)

普段の夜(それ以外の日)をおすすめする人

  • 写真をきれいに撮りたい人──人の写り込みが少なく、構図の自由度が高い
  • 混雑が苦手な人、身動き取れない環境を避けたい人──旧市街の散策を普通に楽しめる
  • 2回目以降のホイアン訪問者──祭りの特別感よりも、落ち着いて街を堪能したいフェーズ
  • 高齢者や子連れ家族──安全性・快適性を優先するなら普段の日
  • カップル・ハネムーン──ロマンチックさを優先するなら混雑より静けさ
  • 雨季しか日程が取れない人──雨季は天気で予定が崩れやすいので、祭りの日にこだわらず、天気のよい夜に行くほうが安全

第3の選択肢「ハイブリッド戦略」

祭りの日を選びつつ、混雑ピークを避ける時間帯運用をする方法もある。

  • 明るいうち:旧市街に入って、先に散策する
  • 日暮れ:ランタンが灯り、川に灯籠流しの小舟が増える
  • 人出のピーク:中心の通りと橋の周りは身動きが取りにくい。ここを避けて、レストランやカフェで過ごす
  • 遅い時間:人が引いてきたら、再度ゆっくり散策する

つまり、明るいうちに入って先に歩き、日が暮れて混んできたら店で食事をし、人が減ってきたらまた歩くという運用なら、祭りの日の雰囲気と散策の快適さを両立できる。

ベトナムのランタン祭り「祭りじゃない時」の楽しみ方

祭りの日に合わせられない場合でも、ホイアン旧市街の夜は十分に楽しめる。むしろ多くの旅行者にとっては、普段の夜のほうが快適でロマンチックだ。

毎晩、ランタンが灯る流れ

夜のホイアン、トゥボン川の水面に映る旧市街のランタンの灯り

ホイアン旧市街では、祭りの日かどうかに関係なく、毎晩ランタンが点灯される。

  • 日暮れ:軒先と店先のランタンが灯る。祭りの日は、夕方に撮った写真で店先のランタンがもう灯っていた
  • 夜:日が落ちきると、ランタンが主役になる。祭りの日の夜は、川の小舟もランタンで光っていた
  • 夜遅く:店じまいとともに人が引いていく

公式の案内には、点灯と消灯の決まった時刻は見当たらない。写真をきれいに撮りたいなら、空にまだ青さが残る日暮れどきがねらい目だ。

この時間帯は祭りの日でも普段の日でも同じように美しく、むしろ人出の差で普段の日のほうが撮りやすい。

灯籠流しは毎日体験できる

トゥボン川での灯籠流しは、祭りの日でなくても毎日体験可能だ。小舟は日暮れごろから出る(祭りの日は、夕方には川を埋めていた)。

川沿いに座っている女性(多くは年配の方)から灯籠を購入し、ボートに乗って川に流すのが基本の流れ。

  • 灯籠1個に払った額:10,000ドン(約60円)
  • ボート1艇に払った額:170,000ドン(約1,020円)

祭りの日は業者数が多く選択肢が広いが、普段の日でも川沿いにはボート業者と灯籠売りが十分にいる。上の灯籠とボートの値段は、祭りの日に実際に支払った金額で、時期や交渉で多少前後する。

祭りの翌日の夜も、舟の上から撮った写真では、ランタンを付けた小舟が川に並び、奥の橋の上にも人が並んでいた。

舟の上から見た夜の川に並ぶ、ランタンを付けた小舟と、奥の光る飾りの橋の上に並ぶ人

旧市街の車両進入禁止は毎日同じ

ホイアン旧市街の中心部は、祭りの日でなくても毎日、歩行者天国になる。公式の案内では、旧市街の中を歩きと自転車だけにする時間は、夏が9:00〜21:30、冬が9:00〜21:00。

夏と冬の区切りは告知に書かれていないが、どちらでも21:00までは歩きと自転車だけだ。車やバイクが入れない区域が広く、街全体を安全に散策できる構造になっている。

祭りの日の夕方に撮った写真では、旧市街の入口の看板に「PHỐ ĐI BỘ(WALKING TOWN)」とあった。同じ形の看板には、入場券を買って世界遺産の保存に協力してくれた人への礼が書かれていた。

「PHỐ ĐI BỘ / WALKING TOWN」と書かれた歩行者の通りの入口の看板と、ランタンの灯る店先

この車両進入規制のせいで、帰りにGrabやタクシーを呼ぶときに旧市街の中まで来てもらえず、外周まで歩く必要がある。この問題は、祭りの日・普段の日を問わず発生する。

詳細と対策は、ダナンからホイアンへの行き方|空港・市内からの移動と帰り方の記事で解説している。

灯籠流し体験の完全ガイド

夜のトゥボン川に集まる、色とりどりのランタンを灯した手漕ぎ遊覧ボート

ホイアンのランタン祭り(あるいは普段の夜)の定番のアクティビティが灯籠流し(灯篭流し)だ。トゥボン川に紙製の灯籠を流すという、シンプルだけれど印象に残る体験。

灯籠の買い方と値段

灯籠は、トゥボン川沿い(特にバクダン通り・アンホイ橋周辺)で売られている。祭りの日に払ったのは、1個10,000ドン(約60円)だった。

祭りの日の夜に撮った写真では、川沿いの石畳で、売り手が火を灯した花形の灯籠を台に並べて売っていた。売っているのが高齢者や子どもの場合は、あまり強く値切るのは気が引ける範囲でもある。

観光でのお土産の値切りについては、ベトナムの買い物完全ガイド|値切りは「戦い」じゃなく「お祭り」の記事で詳しく扱っている。

川沿いの石畳で、台の上に並べて売られている火の灯った花形の紙の灯籠

ボートに乗って流す方法

川岸から直接流すこともできるが、多くの旅行者は小舟(ボート)をチャーターして川の中央で流すほうを選ぶ。

  • ボート1艇に払った額:170,000ドン(約1,020円。祭りの日)
  • 漕ぎ手:船頭が櫂で漕ぐ

祭りの日の夜に撮った写真では、ボートの舳先のすぐ前の川面に花形の灯籠が浮かんでいた。乗り場は板張りの簡単な桟橋で、ランタンで飾った小舟が着いていた。

夜の川岸の板の桟橋と、ランタンで飾られた小舟

チップを渡すかどうかの考え方は、ベトナムのチップは必要?相場・ホテル・マッサージ・Grabの記事を参照。

願いのかけ方と火の扱い

ホイアンで火を灯した紙の灯籠(水灯籠)を水面に置く手元のアップ

灯籠に願い事は紙に書かない。心の中で願いを念じ、その思いを灯籠に託して流すのがホイアン流だ。

火はロウソク式で、ライターで自分で火を点ける。風が強い日は火が消えやすいので、手で風よけしながらそっと水面に置くのがコツ。

ホイアンランタン祭りの時間・場所

会場は旧市街のほぼ全域で、日が暮れるとランタンが灯る。公式の案内には、決まった開始と終了の時刻は見当たらない。

会場エリア

ランタン祭りのメイン会場は、ホイアン歴史保護地区(旧市街)のほぼ全域だ。特に賑わうのは以下の通り。

  • チャンフー通り(Trần Phú):旧市街のメインストリート
  • グエンタイホック通り(Nguyễn Thái Học):チャンフー通りと平行、カフェ・雑貨店が多い
  • バクダン通り(Bạch Đằng):トゥボン川沿い、灯籠流しのメイン会場
  • 日本橋(来遠橋・Chùa Cầu):フォトスポットの代表格
  • アンホイ橋(Cầu An Hội):アンホイ島へのアクセス橋、夜の絶景ポイント
  • ホイアン市場周辺:屋台・ナイトマーケットとの境界

一方、アンホイ橋を渡った先のナイトマーケットエリアも毎晩ランタンが灯っており、気軽にランタン風景を楽しみたいならこちらという選択肢もある。

ランタンは何時から何時まで点灯する?

ランタンは日暮れに灯り、消える時刻は公式の案内には見当たらない。目安になるのは次の3つだ。

  • 灯る時間:日暮れ。祭りの日は、夕方に撮った写真で店先のランタンがもう灯っていた
  • 川の小舟:祭りの日は、日暮れどきには川を埋めるほど出ていて、夜も乗り場に小舟が着いていた
  • 歩行者天国の時間:公式の案内では、旧市街の中が歩きと自転車だけになるのは夏が21:30まで、冬が21:00まで(ランタンの消える時刻ではない)

日の入りは5月末で18時15分ごろ、11〜12月は17時15分ごろと、季節で1時間ほど違う。

ランタン祭りの歴史|16世紀の交易港から1998年の始まりまで

ホイアンのランタンの起源は、16世紀にまで遡る。当時のホイアンは、東南アジア最大級の国際貿易港として栄えており、中国・日本・オランダ・ポルトガルなど多国籍の商人が居住していた。

日本商人とランタン

ホイアンの来遠橋(日本橋)。約400年前に日本人がつくったとされる、赤い壁と装飾屋根の歴史的な橋

日本からは、朱印船貿易の時代(16世紀末〜17世紀初頭)に数百人規模の日本人商人が常駐していたとされる。

彼らが持ち込んだ文化の中に、提灯(ちょうちん)の習慣があり、これがホイアンのランタン文化の源流の一つとされている。

旧市街にある「来遠橋」は、当時の日本人町と中国人町を結ぶために建てられた橋で、屋根付きの構造や装飾に日本建築の影響が見られる。ホイアンで「日本橋」と呼ばれているのはこの橋のことだ。

中国商人の影響

ホイアンの福建会館(フックキエン会館)の中国式の門。赤い壁と緑の瓦屋根、龍の装飾が施された中国系移民の集会所

中国商人の影響はさらに大きく、福建会館・広東会館・潮州会館・海南会館といった同郷会館が今も旧市街に残っている。

家の前にランタンを吊るして厄を払い、福を招く習慣は中国の道教由来で、これが地元住民にも広まり、ホイアン全体のランタン文化の基盤になった。

1998年に始まった今の形

現在の「ランタン祭り」という形式は、1998年に始まった。翌1999年には、ホイアンの古い町並みがユネスコの世界文化遺産に登録された。

ユネスコは、ホイアンを15〜19世紀の東南アジアの交易港の姿が、非常によく残っている例として評価している。

ベトナムの世界遺産一覧については、ベトナムの世界遺産一覧|全9件の見どころ・アクセス・歴史の記事で解説している。

祭り当日の注意点とよくある失敗

ランタン祭りの日にホイアンを訪問する場合、以下の失敗パターンを避けると快適度が大きく変わる。

失敗1|帰りのGrab/タクシーで立ち往生

祭り当日の夜は、旧市街の中まで車が入れないうえに、帰りのタクシー・Grabを呼ぶ人が重なり、つかまえにくくなることがある。

対策:

  • 旧市街の外周(特にハイバーチュン通り北部、リータイトー通り付近)まで歩いてから配車する
  • 往復ともにツアー・チャーターカーを利用する
  • ホイアン旧市街内のホテルに宿泊して、帰り移動を不要にする

移動の詳細は、ダナンからホイアンへの行き方|空港・市内からの移動と帰り方の記事で扱っている。

失敗2|雨季の洪水リスクを見落とす

10月〜11月のランタン祭り日は、ホイアン旧市街が洪水で冠水するリスクがある時期だ。トゥボン川の増水で、日本橋周辺やチャンフー通りの一部が膝下まで浸かることがあり、観光どころではなくなる。

対策:

  • 9月〜11月は天気予報と現地SNSをこまめにチェック
  • 台風接近中は無理に訪問せず、ダナン市街で代替観光
  • 乾季(2〜4月ごろ)の祭り日を優先的に選ぶ(12月・1月は雨季の終わりで、まだ雨の日が残る)

失敗3|混雑ピーク時間帯に旧市街中心部にいる

人出のピークに、チャンフー通りやアンホイ橋のメインエリアにいると、立ち止まって写真を撮ることすら困難になる。

対策:

  • 暗くなる前に主要撮影スポットを回る
  • ピーク時間はレストランやカフェで過ごす
  • 人が引いた遅い時間に再度散策する

失敗4|服装・靴の選択ミス

石畳の旧市街を長時間歩くため、ヒールやサンダルは不向き。夜は海風で少し冷えることもあるので、薄手の羽織りものがあると安心。

ベトナム中部の気候別の服装選びは、ベトナム旅行の服装ガイド|地域・気温・天気別の正解パッキングを参照。

失敗5|スリ・ぼったくりへの無警戒

祭りの日の旧市街は世界中から観光客が集まるため、スリ・置き引き・価格ぼったくりの頻度も上がる。

対策:

  • バッグは前に抱える
  • 高額紙幣はホテルに残し、必要分のみ持ち歩く
  • ボートやトゥクトゥクは事前に料金を確認してから乗る
  • Grabアプリを使えば事前に料金が確定するので安心

ツアーか個人か|ランタン祭り訪問の選び方

Grabに慣れていて自由に歩きたいなら個人、初めてのベトナムや家族連れなら日本語ガイド付きツアーが向く。

ダナンやホイアンに滞在している旅行者は、ランタン祭りの訪問方法を個人(Grab/タクシー)か現地ツアーで選ぶことになる。

個人訪問(Grab/タクシー)

メリット:

  • 自由な時間配分で散策できる
  • 費用を抑えられる(かかるのは往復の車代と入場券など)
  • 自分のペースで食事や買い物ができる

デメリット:

  • 帰りの配車で苦労する可能性がある
  • 灯籠流しやボート乗船の相場が分からず、割高を掴まされるリスク
  • 旧市街の見どころの解説がない

おすすめケース:

  • ベトナム旅行経験者
  • Grabを使い慣れている
  • 散策中心で十分な人

日本語ガイド付きツアー

メリット:

  • 往復送迎付きで帰り移動の不安ゼロ
  • 見どころの日本語解説、灯籠流し・ボート体験込み
  • 夕食(中部名物カオラウ・ホワンタンなど)付きプランも多い

デメリット:

  • 個人で行くより費用が高い
  • 団体行動で時間の自由度が低い
  • ツアー参加者と動線が重なり、写真撮影は慌ただしい

おすすめケース:

  • 初めてのベトナム
  • 高齢者同伴
  • 家族旅行
  • 社員旅行
  • 失敗したくない人

英語ツアー(現地催行)

海外の予約サイトで売られている英語のツアーもある。英語に抵抗がなければ選択肢になる。

ただし日本語ガイド付きプランに比べて、食事内容や送迎の質で差が出ることもある。

よくある質問(FAQ)

Q1. ランタン祭りは何時から何時まで?

ランタンは日が暮れると灯る。決まった開始・終了の時刻は、公式の案内には見当たらない。

祭りの日は、日暮れどきにはランタンが灯り、川が灯籠流しの小舟で埋まっていた(日の入りは11〜12月のほうが5月末より1時間ほど早い)。混む前に歩くなら、暗くなる前に旧市街に入るのがおすすめ。

旧市街の中が歩きと自転車だけになるのは、公式の案内では夏が21:30まで、冬が21:00まで(夏と冬の区切りは告知にない)。

Q2. 雨天でも開催される?

雨で中止になる決まりは、公式の案内には見当たらない。ただし、台風接近や豪雨・洪水の場合は一部エリアで中止、ボートでの灯籠流しは運行停止になることがある。

10〜11月の雨季は特に注意。

Q3. 予約は必要?

散策と灯籠流しだけなら予約不要(旧市街の入場券は入る前に買う。Q11)。

ただし、祭りの日の旧市街レストランは満席になりやすいので、食事の予約は事前に入れておくと安心。ツアー参加の場合は、混雑日は前日までに予約を。

Q4. ホテルはどこに取るべき?

旧市街内のブティックホテル(歴史的建物を改装したヘリテージ系)がベスト。帰り移動の不安がなく、朝夕の人が少ない時間帯の旧市街も楽しめる。

ただし価格は高め。コスト重視なら、旧市街から徒歩10〜15分圏内のホテルを選ぶと、価格と利便性のバランスが良い。

Q5. ダナンから日帰りで行ける?

日帰り可能。ダナンからホイアン旧市街までは約30kmで、バスかタクシーで45分ほど。

夕方にダナンを出て暗くなる前にホイアンに着き、ランタンを楽しんでからダナンに戻る流れが組みやすい。ただし、祭り当日は帰りの配車が難しく、宿泊するほうが安心ではある。

Q6. 服装は?

歩きやすい靴(スニーカー推奨)と、夕方以降の冷え対策に薄手の羽織りものがあると良い。石畳で歩きにくい場所もあるため、ヒール・サンダルは避ける。

女性はアオザイをレンタルして記念撮影を楽しむ選択肢もあり、ランタンの夜景との相性は抜群。詳しくは、ベトナムのアオザイ完全ガイド|歴史・着るシーン・レンタル・オーダーメイドまでの記事を参照。

Q7. 英語は通じる?

旧市街の観光客向け店舗では英語が通じる。日本語が通じる店はほぼない(日系経営店を除く)。

ベトナム語の簡単なフレーズ(ありがとう=カムオン、いくら=バオニュー)を覚えておくとスムーズ。

Q8. 2027年のランタン祭りはいつ?

2027年は12回で、どれも旧暦14日の夜だ。

日付は1月21日・2月19日・3月21日・4月20日・5月19日・6月18日・7月17日・8月15日・9月14日・10月13日・11月11日・12月11日。

2026年は1月2日から12月22日までの13回で、南部解放記念日(祝日)の4月30日も開かれた。

Q9. 子連れでも楽しめる?

普段の日なら問題なく楽しめる。祭り当日は混雑で小さい子には厳しい。

灯籠流しは子どもにも人気で、川に灯籠を流す体験は良い思い出になる。ただし、ボートは手すりが低いので目を離さないこと。

Q10. 祭り以外の日でも灯籠流しできる?

できる。トゥボン川沿いには毎日、灯籠売りとボート業者がいる。

祭りの日より業者数は少ないが、体験としては十分可能。むしろ空いている分、ゆっくり流せる。

Q11. 旧市街の入場料はかかる?

かかる。ホイアン世界文化遺産保存センターの2026年1月の告知では、入場券は80,000ドン(約480円)と120,000ドン(約720円)の2種類だ。

旧市街に入る前に買うよう求めている。どちらの券も、日本橋(来遠橋)か関公廟のどちらか1か所に入れる。

80,000ドンの券はほかに2か所、120,000ドンの券は博物館1か所とほかに3か所に入れる。滞在中に最大3日まで使え、16歳未満は無料。

祭りの日の夕方にも、旧市街の入口に、入場券を買って世界遺産の保存に協力してくれた人に礼を述べる看板が立っていた。

Q12. ホイアンに何泊すべき?

1泊2日以上が推奨。日帰りでもランタン観賞は可能だが、朝のホイアン(人が少なく、光が柔らかい)と夜のホイアン(ランタンの幻想)の両方を体験するなら1泊は必要。

ハネムーンや女子旅なら2泊以上でゆっくり過ごすと良い。

まとめ|ホイアンのランタン祭りに行くなら

  • 祭りの日(旧暦14日)は、公式の紹介では旧市街の電気の明かりを消す夜。祭りの日でなくても毎晩ランタンは灯る
  • 祭りの日は毎月の旧暦14日。2026年は13回(9月以降は9月24日・10月23日・11月22日・12月22日)、2027年は12回(1月21日〜12月11日)
  • 気候で選ぶなら乾季の3月・4月の回
  • 写真重視・混雑苦手なら普段の日、雰囲気重視・初ベトナムなら祭り日
  • ハイブリッド戦略(祭りの日は明るいうちに入って先に歩き、混む時間は店で過ごし、人が減ってからまた歩く)という回り方もある
  • 雨季(9〜11月)の訪問は洪水リスクを常に意識
  • 帰りの移動は事前にツアーやチャーターを確保しておくと安心

ホイアンは昼も夜も美しい街だ。ランタン祭りに固執せず、自分の旅程と目的に合わせて「どの日の夜に行くか」を決めれば、どの日の訪問も特別な思い出になる。

この記事がその判断材料になれば嬉しい。

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エンジニア

幼少期をアメリカで過ごし、現在は世界を転々としながらコードを書くノマドエンジニア。

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